青森~室蘭フェリー、第1便が出航 15年ぶり定期航路、週6往復

室蘭港へ向かうフェリー「ブルーマーメイド」を見送る幼稚園児ら=3日午前9時ごろ、青森港

 津軽海峡フェリー(本社・北海道函館市)の青森市と北海道室蘭市を結ぶ定期航路が2日開設し、3日朝、青森発の初便が室蘭に向け出航した。同社はトラック運転手の残業規制が強化される「2024年問題」を背景に、船内で休息が取れるフェリー需要が高まるとみており、初日から多くの運送業者が利用した。

 同航路は同社の前身の東日本フェリーが08年11月まで運航しており、約15年ぶりの復活となった。

 2日午後8時に室蘭を出航した第1便の「ブルーマーメイド」(8820トン、全長144メートル)は、3日午前3時ごろ、青森港に到着。同7時半ごろから折り返しの青森発の便を利用する運送業者の大型トラックや乗用車が列を作り、係員の誘導で次々と船内に移動していた。

 港内では午前9時の青森発の便の出発に合わせて記念式典が開かれ、同社の村上玉樹社長や西秀記青森市長ら関係者がテープカットで祝福。地元関係者がねぶたばやしを演奏、源内幼稚園(同市)の園児が旗を振るなどして花を添えた。

 同航路は1日1往復で、所要時間は約7時間。日曜の室蘭発、月曜の青森発を除き週6往復する。定員は583人で、トラックなら71台、乗用車なら230台を運べる。同社によると、室蘭発の第1便は乗客169人、トラック45台、乗用車32台、バイク7台、青森発の初便は乗客90人、トラック31台、乗用車19台、バイク2台を輸送した。

© 株式会社東奥日報社