ビールを飲みながら眺める黄昏の広島 飲食できる路面電車 4年ぶりに運行開始

コロナ禍で運行を休止していた広島電鉄の「ビール電車」が2日、4年ぶりに復活しました。

広島の街にまたひとつ”にぎわい”が戻りました。

「かんぱーい」

運行を再開したのは、広島電鉄のイベント用路面電車「トランルージュ」です。赤の車体に対して車内は黒が基調で、落ち着いた内装になっています。

広島電鉄電車企画部 高橋俊亮さん
「中でビールを思いきり飲んで楽しんでほしい」

この日、予約したのは広島市が本社のIT企業です。コロナ禍で2019年12月に運行を取りやめて以来、4年ぶりに一般の乗客を迎えて「出発進行」です。

夕方の広島市中心部の街並みを眺めながら、乗客は飲み放題のビールやソフトドリンク、そして特製の弁当などを味わいます。

乗客の主役は来年入社予定の学生でした。

入社内定者 和田愛美さん
「広島に住んでいてこの電車があることを知らなくて貴重な体験ができていると感じる」

入社内定者 杉元祐斗さん
「来年から一緒に働く同僚や部長と楽しく話ができていい機会」

この日「内定式」があり、そのあとの懇親会にトランルージュを選びました。県外出身の学生もいて、「広島観光」のプレゼントになりました。

入社内定者(福井の大学) 人見思有さん
「(広島は)賑やかな街だと思う。みなさん明るくて、さっき外にいる人が手を振ってくれていい街だと思った」

NTTデータ中国 三島徹社長
「当社で働く事に希望と喜びを感じてもらうことのまず第一歩になればいい」

運行は「貸し切り」制で、広島駅を出発したトランルージュは横川駅に立ち寄り、広電西広島駅に到着。そして再び広島駅に戻るのが基本的なコースです。

「ビール電車」は11月までで、広島電鉄は冬に向けて新たな企画を検討しているということです。

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