【ベトナム】中国電力、中部の再エネ4社に35%出資へ[公益]

中国電力(広島市)は2日、ベトナム中部の再生可能エネルギー発電事業会社4社(太陽光3社、水力1社)に対して、それぞれに35%を出資すると発表した。合計発電容量は計19万5,000キロワットで、いずれも稼働中の発電所となる。中国電力がベトナムで再エネ事業を手がけるのは初めて。

4社の既存株主で、再エネ事業を手がける地場BBパワー・ホールディングス(本社ハノイ市)などと9月29日に出資契約を締結した。契約を通じて、中国電力が4社それぞれに対して35%、同社の台湾における水力発電事業のパートナー会社であるフォックスリンク・グループが各社にそれぞれ35%、BBパワー・ホールディングスなどが残りの30%を出資する体制とする。実際に出資を行うのは、出資に必要な許認可を得てからだという。出資額は非公開。

出資先は太陽光発電を手がけるジオタン・エナジー、SECO、ベトナム・リニューアブル・エナジーの3社と、水力発電を手がけるダクシ・インベストメント・アンド・デベロプの計4社。太陽光発電3社の発電規模はそれぞれ5万キロワット、水力発電は4万5,000キロワット。

中国電力の広報担当者は、出資を通じて、利益拡大や再エネ電源の積み増しのほか、BBパワー・ホールディングスとの協業が、ベトナムでの新たな再エネ電源開発事業に参画する足掛かりとなることが期待できると説明した。

BBパワー・ホールディングスは、ベトナムの不動産・エネルギー開発大手ビテクスコ・グループ傘下で不動産投資などを手がけるBBグループのグループ会社。

中国電力は北中部ハティン省のブンアン2石炭火力発電事業にも出資参画している。発電所は2025年の完成を目指して現在建設中だ。

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