〈アジア大会・本社記者杭州だより〉中国の街、意外に多い「日本」 「スラムダンク」人気

スラムダンクの登場人物のユニホームを着る中国人=杭州市内(杉山圭一郎撮影)

 【杭州=杉山圭一郎】街を歩いていると、日本語はほぼ通じないが、意外にも多くの「日本」を感じることがある。中でもバスケットボールのアニメ「スラムダンク」の人気は高いようで、バスケ会場では中国の応援席にもキャラクターのユニホームを着た市民が目立った。

 競技会場で日本の試合を取材すると、中国戦はもちろん、どの国が相手でも日本は「完全アウェー」だ。試合前、日本の国歌が流れると、ざわざわと声が上がったりする。運営スタッフが、座ったまま国歌を聴く観客に起立するよう促す光景も何度見たことだろう。

 バスケ女子の赤穂ひまわり選手も「ここまでアウェーな大会は初めて」と中国での戦いに戸惑いを隠せないようだ。

  ●菓子やラーメンも

 ただ、便利店(コンビニエンスストア)では種類豊富な日本のお菓子が売られている。金沢にもあるラーメンチェーン店の一風堂も人気だ。大会運営スタッフの中国人の多くもフレンドリーで、最寄りの地下鉄駅を尋ねると、約1キロの距離をわざわざ一緒に案内してくれた大学生の男性もいて助かった。

  ●反日感情感じず

 英語を話す中国人スタッフに片っ端からアンケートをとると、意外にも日本に行ってみたいと返ってくる。市民レベルでは、思ったより反日感情を体感しない。ただ、警察官から「北朝鮮から来たのか」と実際に声を掛けられたように、日本人と思われていないだけかも知れないが。

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