生活保護基準引き下げに反対「生存権を保障せよ」 障害者らがデモ行進

生活保護基準の引き下げは違憲だと訴えながら歩くデモの参加者ら(京都市中京区・市役所前)

 国が2013年から生活保護の基準額を引き下げたことに反対する市民デモがこのほど、京都市中京区であった。生活保護を受給する障害者ら約100人が「国は生存権を保障しろ」などと声を上げながら行進した。

 基準額の引き下げを巡っては、全国29地裁で減額処分取り消しを求める訴訟が提起されている。21地裁で判決が出ており、11地裁が処分取り消しを認める一方、京都や大津など10地裁が請求を棄却し、判断が分かれている。

 この日は、19年から毎年デモを行っている「生活保護の改悪に反対する人々の会」の代表(62)=南区=が「障害者も健常者も関係なく(引き下げ反対を)訴えよう」と市役所前で呼びかけた。京都訴訟の尾藤廣喜弁護団長は「生活保護制度は最低賃金や就学援助の基準などと関連しており、国民の生活基盤に関わる」と強調した。参加者らは横断幕を掲げ、市役所前から四条河原町交差点までの約1キロを歩いた。

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