元なでしこジャパンの点取り屋!大谷未央さんに聞いた「アジア独特の難しさ」と「揉め事が起こるワケ」

現在行われているアジア競技大会。日本代表は男子、女子ともにまだ勝ち残っており、優勝の可能性を残している。

普段は代表に名を連ねることが少ない選手たちを招集して臨んでいる日本女子代表チームは、3日に行われた試合でホスト国の中国代表を相手に4-3と点の取り合いの末に勝利を収め、北朝鮮との決勝戦に駒を進めた。

それを前にQolyが直撃したのが、かつて日本女子代表チームのエースストライカーとして活躍した大谷未央さんだ。

女子ワールドカップ2大会(2003年、2007年)とアテネ五輪に出場した経験を持ち、現在はレイラック滋賀FCレディースで監督を務めている名選手である。

現在はレイラック滋賀FCレディースの監督として選手の育成に関わる大谷未央さん

大谷さんには1時間に渡って様々なお話を伺ったが、今回はプレビューとしてその中から「アジアの戦い」についての部分を抜粋してお送りする。

大谷未央

「アジア大会のチームは大きくメンバーが変わって、新たな選手を発掘するための大会になっていると思うんです。

個人の部分で言えば、選手はそのチャンスでアピールをしてほしいですし、アジアでナンバーワンになることは良い意味での自信に繋がります。だからこそ結果を一番重要視してほしいですね。

アジアでの戦いは、『お互いがわかり合っている』というか、チームの特徴をどちらも理解しているんです。

なので、ヨーロッパのチームとの試合とはまた違う難しさがありますね。日本がアジアでナンバーワンの存在になっている分、追われるプレッシャーも大きいです。

私たちのころはまだナンバーワンではなかったので、とにかくしがみついて勝ち取りたいという思いだけだったんですが、上に登れば独特の雰囲気があります。

また、国によっては選手がクラブチームよりも代表チームで長く活動しているところもあるので、戦うとなると難しさはありますね。

(北朝鮮や韓国などとの対戦ではラフプレーや揉め事が起こることも多いですね)

私たちのころもピリピリはしていましたね。雰囲気はやはり違います。お国柄であったり、文化であったり、日本を相手にするという事実であったり。

サッカーだけで見れば本当に皆さんいい人で、スポーツで通じるときは全然違うんです。私も何度か育成年代のアジアでの事業で訪れていますが、本当にフレンドリーで問題が起こることもありません。

ただやはり勝負になると『国をかけて』というところで、日本とは国の背負い方が違うのかなと思います。それがあのようなプレーになってしまうのかもしれないですね」

お互いがスタイルをわかり合っている分、ヨーロッパと戦うときとは全く違う難しさが存在するというアジアでの戦い。

さらに北朝鮮や韓国などのチームは日本との勝負になったときにピリピリした雰囲気になり、普段接しているときとは全く違うことが起こる可能性があるという。大谷未央さんのインタビューは今後も数本に渡ってお送りする予定だ。

【関連記事】森保監督がいま日本代表に呼ぶべきJリーグの5名

なお、男子の日本代表は4日の19時から準決勝の香港戦に臨む予定となっている。試合はTBS系列で放送予定だ。

© 株式会社ファッションニュース通信社