半世紀ぶり例祭、先人の末永い顕彰へ決意 二戸の「大作神社」

相馬大作が詠んだ短歌を神楽歌調にして奉納する神代神楽保存会のメンバー

 二戸市出身の武士・教育者相馬大作(1789~1822年)をまつる大作神社の例祭は1日、同市福岡の同神社で約半世紀ぶりに行われ、参列した地元住民ら約50人が先人の末永い顕彰へ決意を新たにした。

 地元の神代神楽保存会(足沢忠雄会長)が神楽のほか、大作の武士道精神を表現した「花は散り 葉は木枯らしに 落ちてこそ 誠のさまを 表しにけり」など3首の和歌を神楽歌調で奉納。二戸大作太鼓も力強い演奏を披露した。

 大作は文武を学ぶ私塾「兵聖閣(へいせいかく)」を開設し、後進の育成に尽力。津軽藩主の襲撃をもくろんだ相馬大作事件でも知られ、33歳の若さで処刑された。蝦夷(えぞ)地を外国から守る北方防備論も唱えた。

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