「誤った考えや根拠のない嘘で人種差別と戦うことはできない」、人種差別事件に関するヴィニシウスの法廷での発言受け、バレンシアが公式声明

[写真:Getty Images]

バレンシアは、レアル・マドリーのブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールの人種差別事件に関する法廷での発言を受け、公の場での発言訂正を要求している。スペイン『マルカ』が伝えている。

今年5月21日にバレンシアの本拠地メスタージャで行われたバレンシアvsレアル・マドリーでは、バレンシアの一部サポーターからヴィニシウスに対して、人種差別行為が行われた。

この人種差別事件は同選手の母国ブラジルを始め、世界中の注目を集める大きな騒動に発展していた。そして、この問題を含めた幾つかの違反行為により、バレンシアはメスタージャのマリオ・ケンペス南スタンドを3試合閉鎖および罰金処分を科される事態となっていた。

その後、ヴィニシウスは今月5日、すでに人種差別行為が特定された18歳から23歳の3名のバレンシアファンに関するバレンシア第10法廷での裁判にオンラインを通じて出席。この陳述では特定された3名だけでなく、人種差別行為がスタジアム全体で行われたとの発言を行ったことが明らかになった。

この発言を受け、バレンシアはすぐさま公式声明を発表。「誤った考えや根拠のない嘘で人種差別と戦うことはできない」と、メスタージャのファン全体を人種差別主義者とみなしたヴィニシウスに対して、発言の訂正を強く求めた。

「昨シーズンのバレンシアvsレアル・マドリーの試合で、メスタージャのスタジアム全体が人種差別的な侮辱を行ったと主張するフットボーラー、ヴィニシウス・ジュニオール選手の法廷での発言疑惑に関する情報が公表されたことを受けて、クラブは驚きの気持ちとともに拒絶と憤りを表明したいと考えています」

「カルロ・アンチェロッティ監督自身も公に認めているように、いかなる場合においても、この行為をメスタージャ・スタジアム全体に一般化することはできません」

「クラブはこの問題の深刻さを十分に認識しています。フットボールや社会に人種差別は存在しませんが、誤った考えや根拠のない嘘で人種差別と戦うことはできません。この問題には全員の関与が必要であり、バレンシアはこの種の症状に対しては細心の注意を払い、責任を持って対処しなければならないことを理解しています」

「バレンシアのファン層を人種差別主義者と決めつけることはできず、バレンシアはヴィニシウス・ジュニオール選手に対し、今朝行った疑惑の発言を公に訂正するよう要求します」

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