白山室堂、秋から冬へ 初の降雪を観測

紅葉で赤く染まった白山・室堂周辺=4日午後1時ごろ(宮下さん撮影)

  ●鮮やかな紅葉一変 

 白山の室堂(標高2450メートル)で5日、今季初の降雪が確認された。白山室堂ビジターセンターを運営する白山観光協会によると、雪は正午ごろから降り始め、午後7時ごろにはセンター周辺で2、3センチの積雪を観測した。昨年より1日、例年より5日早かった。

 朝から風が次第に強まって吹雪となり、気温は午後7時ごろに氷点下3度まで下がった。センターの窓は凍り付き、風は人が立っていられない強さになった。観光協会の永井隆一専務理事は「今年は暑かったので、15日の閉山前に降ることはないと思っていた」と驚いた様子で話した。

 4日には室堂周辺が紅葉で赤く染まった光景を石川県自然解説員の宮下由美子さん(56)=加賀市動橋町=が撮影した。今年は気温が下がらず、例年より遅い9月末ごろからクロマメノキが鮮やかに色づいた。室堂周辺は1日で秋から冬の景色へと一変した。

  ●県内6月3日以来全地点で25度以下

 5日の石川県内は寒気の影響で曇りや雨となった。風が強く吹く所があり、午後5時現在の最大瞬間風速は輪島市三井で21.1メートル、金沢で20.8メートルとなった。

 最高気温は金沢22.2度、輪島22.1度などとなり、金沢地方気象台によると、県内全11観測地点で最高気温が25度を下回ったのは6月3日以来となった。

うっすらと雪が積もった室堂周辺=5日午後4時ごろ(白山観光協会提供)

© 株式会社北國新聞社