米中会談「可能性ある」 バイデン氏、11月実施期待

バイデン米大統領(ゲッティ=共同)、中国の習近平国家主席(右)

 【ワシントン共同】バイデン米大統領は6日、11月に米西部サンフランシスコでの実施を調整中とされる中国の習近平国家主席との首脳会談について「設定されていないが、可能性はある」と述べ、期待を示した。ホワイトハウスで記者団に語った。米中首脳の直接会談は昨年11月にインドネシア・バリ島で開かれて以来となる。

 バイデン氏は台湾情勢など安全保障や経済問題について協議し、米中の競争激化が軍事的衝突に発展しないよう意思疎通の維持を目指している。

 民主党のバイデン氏は来年11月の大統領選で再選を狙っており、投開票が迫るにつれて外交に割く時間が限られる。年内に米中関係の安定化にめどを付け、選挙戦に集中する思惑もある。

 ワシントン・ポスト紙は5日、サンフランシスコで今年11月15~17日に開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせた米中首脳会談に向けて調整に入ったと報じた。中国の外交を取り仕切る王毅共産党政治局員兼外相が近くワシントンを訪れ、地ならしを進める見通し。

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