CBCテレビの桜沢信司気象予報士は、毎月、東海地方の絶景を撮影し、「絶景お天気カレンダー」としてダウンロードできる企画を行っています。
2023年10月は、9月29日の「中秋の名月」と「岐阜城」のコラボレーション撮影に挑戦しました!
今回を逃せば、満月での中秋の名月は「7年後」…果たして撮影できたのか?
(桜沢信司気象予報士)
「きょう(9月29日)は、午後5時44分に東の空から満月が昇ってきます。そして、南の方に行くにしたがってどんどん高度をあげて岐阜城にかかる瞬間を狙います!」
気合十分な桜沢気象予報士。
今回の絶景カレンダーに「月と岐阜城の競演」を選んだ理由は、“中秋の名月だから”というだけではないそうで…
(桜沢気象予報士)
「この満月なんですが、今がとってもいい季節なんです。実は、夏は空気中に水蒸気がたっぷりあるので、ちょっとぼんやりした満月になってしまう。秋は乾燥したカラッとした空気なので、満月もくっきり、はっきり、しっかり眺めることができるんです」
空気が澄んでいる秋は、月の撮影にとってベストシーズンなんです!
(桜沢気象予報士)
「中秋の名月が必ずしも満月になるとは限らないんです。ことしを逃すとなんと2030年、7年後なんです」
長良川名物の“鵜飼い”もまだ見られないうちから、堤防沿いには、300人を超える立派な一眼レフを構えるカメラマンの姿が…全国各地から集まったみなさんの目的は?
(カメラマン歴8年・写真家の仲間と参加)
「岐阜城と月が重なるところを撮影しに。岐阜城は高い所にあるので、重ねやすい。きのうは雲が多くて全然だめでした」
名古屋から来たというこちらの女性。
実は、下見も兼ねて写真家の仲間たちと前日も来ていたそう。
その際に、仲間と撮影した写真には納得がいっていなかったようですが…ライトアップされた岐阜城と美しく輝く月が、とても美しいですよね。
多かったという雲も、幻想的に写し出されていました。
今回のコラボレーションは、特に撮影が難しそう…
(桜沢気象予報士)
「どのようにして撮影すればいい?」
(カメラマン歴8年・写真家の仲間と参加)
「月の大きさは変わらないけど、城は離れれば離れるほど小さくなる。だから月が大きく写ったように見える」
(桜沢気象予報士)
「城から遠ざかって城の大きさを小さくすれば…」
(カメラマン歴8年・写真家の仲間と参加)
「月を大きく見せることができる。(月が出てからのチャンスは)どんどん月は動いていくので、5分くらいで終了」
短いチャンスを逃すまいと、桜沢気象予報士もさっそく準備開始。
5分しかないシャッターチャンスで急きょ大移動…いったいなぜ!?
(桜沢気象予報士)
「いつもはスマートフォンやミラーレスカメラで撮影をしているけど、きょうは、(岐阜城まで)なかなか寄り切れないということで、レンズとカメラを借りました!」
今回は特別にちょっといい一眼レフを用意。
慎重にセッティングしていきます…時刻は午後6時に。
(桜沢気象予報士)
「きた、きた、きた、きた、きた!」
金華山からゆっくりと顔を出した満月…しかし!
(桜沢気象予報士)
「ちょっと右側か。移動した方がいいかな。みんな移動していますね。移動、移動、移動、移動…」
急きょ、大移動!
実は、月が出た位置が想定より右側だったため、このままでは、月が岐阜城と重ならずにどんどん離れてしまうのです。周囲の一般のカメラマンからも嘆きが…
(カメラマン)
「めっちゃ離れてる…全然撮れない。難しい!」
急いで場所を変えた桜沢気象予報士も、カメラを一から設定し直します。
すでに岐阜城の背後には、明るく輝く満月が。
(桜沢気象予報士)
「きた、きた、きた!いい位置!」
中秋の名月と岐阜城との“競演”を狙った今回。
直前で撮影場所を変更しましたが、きれいな月と岐阜城のコラボレーションを撮影することができました!
取材を終えた桜沢気象予報士に、感想を聞いてみると…
(桜沢気象予報士)
「満月に明るさを合わせると岐阜城が真っ暗に。逆に岐阜城に合わせると満月が明るすぎて…撮影に難航しました。それを助けてくれたのが、周りにいらっしゃったベテランカメラマン。詳しく設定を聞いて、そのまま撮影しました。ということは、僕のカメラの腕というよりも、皆さんのおかげの自信作!」
「ただ、知人に見せたら『岐阜城のピントが合っていないね』と…満月はくっきりと写りましたが、岐阜城は少しぼんやり。カメラって、天気を読むより難しいですね…」
幻想的な絶景カレンダーの画像は、CBCの公式LINEアカウントで配信しています。お友だち追加すると、無料でダウンロードすることができますよ!
(CBCテレビ「チャント!」10月3日放送より)