「和牛甲子園」でテッペンへ 京都と滋賀の農業高校がタッグ、研修会で切磋琢磨

牛を介して交流する長浜農業高の生徒(左)と農芸高の生徒=京都府福知山市牧・中丹家畜市場

 京都府南丹市園部町の農芸高と滋賀県長浜市の長浜農業高で牛を飼う生徒が、同府福知山市の中丹家畜市場で開かれた飼育技術向上の研修会に参加した。両校は2024年1月に東京で開かれる「和牛甲子園」に出場予定。互いの飼育技術について情報交換し、切磋琢磨(せっさたくま)して上位入賞を目指す意気込みを新たにした。

 和牛甲子園はJA全農が主催し、日頃の学習成果や、生徒が育てた和牛の肉質を競って日本一を目指す大会。前回大会には両校とも出場し、農芸高が優良賞を受けた。

 研修会はJA全農京都が企画し、両校の生徒25人が参加。JA西日本くみあい飼料の担当者が飼育管理の要点を解説し「稲わらが肥育には重要」などと強調すると、生徒たちはメモを取って聞いた。

 昼休憩では、その場で焼かれた滋賀のブランド肉「近江牛」と京都の「京の肉」の味を比べた。生徒たちはそれぞれの肉を味わいながら「牛は何頭飼っているの?」などと談笑した。

 両校の飼育の特長も発表された。長浜農業高3年の生徒(18)は「農芸が子牛に与えるミルクの量は、長浜より多いことが参考になった。牛を育てる高校生は少ないので、刺激になった」と笑顔を見せた。農芸高3年の生徒(18)は「長浜に負けず、共に上位の成績を目指す」と誓った。

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