かごしま国体開会式 長崎県選手団「選手第一」スタイルで入場行進

本番での健闘を誓う長崎県選手団=鹿児島市、鹿児島県立鴨池補助競技場

 特別国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」第1日は7日、鹿児島市の白波スタジアムで総合開会式が行われ、11日間にわたる熱戦の幕が上がった。「熱い鼓動 風は南から」のスローガンの下、32の正式競技を23市町で実施する。
 天皇、皇后両陛下をお迎えした式典では、各都道府県のユニホームを身にまとった選手ら約3000人が北から順に入場行進した。長崎県は例年同様、選手が前列、本部役員が後列というアスリートファーストを採用。さらに今年は男女混合の隊列を組んで「ジェンダーレス社会の推進」もアピールした。
 鹿児島県の塩田康一知事が開会を宣言。コロナ禍で鹿児島開催が3年ずれ込んだことから、大会会長の遠藤利明日本スポーツ協会長はあいさつで「延期にご理解、ご協力いただいた皆さん、特に(後催県の)佐賀県、滋賀県の皆さんに心から敬意を表する」と感謝の言葉を口にした。
 続いて国体のシンボルである炬火(きょか)が点火され、最後に選手を代表して鹿児島県選手団重量挙げ成年男子の下原卓朗、陸上少年女子の大山藍が「競技ができる感謝と感動を呼ぶフェアプレーの下、最後まで全力を尽くす」と宣誓した。
 このほか、航空自衛隊のアクロバット飛行隊「ブルーインパルス」がスタジアム上空で祝賀飛行を披露。終盤には鹿児島ゆかりのアーティスト長渕剛さんが登場し、雨に打たれながら2曲を熱唱した。
 第2日の8日は各地で15競技を実施する。

◎結団式 浦 副知事「誇り持って」

 総合開会式を前に、長崎県選手団は会場近くの補助競技場で結団式を実施。ラグビー、テニス、ライフル射撃、ボウリングの選手や役員ら約70人が、目標の天皇杯20位台復帰に向けて健闘を誓った。
 気合の入った表情の選手たちを前に、浦真樹副知事が「いよいよ国体が始まる。まずはチーム長崎として、みんなで堂々と行進を頑張りましょう。競技は長崎の誇りを持って頑張ってほしい」と激励。続いて県選手団の役員らが「(天皇杯45位だった)昨年の悔しさを晴らそう」「自分の力を出し切って」とそれぞれエールを送り、最後に全員で「頑張ろう三唱」をして一致団結した。
 競技は8日から始まる。ボウリング成年男子で個人、チーム戦ともに上位進出が期待される原口優馬(チョープロ)は「レーンの特徴をしっかりつかめるようにやりたい」と戦闘モードに入っていた。

© 株式会社長崎新聞社