「さまざまな背景の人と交流を」若者の国際会議 北アイルランドで開幕 長崎の大学生2人参加

お祭りムードが漂う開会式会場へ向かう(左から)松石さんと松本さん=英ベルファスト、SSEアリーナ前

 世界190以上の国・地域から2千人超の若者が参加する国際会議「ワン・ヤング・ワールド(OYW)サミット」が2日、英領北アイルランドのベルファストで開幕した。長崎から参加した大学生2人は「さまざまな背景を持つ人と交流し、学び、長崎の今後に生かせるものを持ち帰りたい」と意気込みを語った。
 英ロンドンに本部を置く国際団体OYWが次世代リーダーの育成、交流を目的に2010年から世界各地でサミットを開き、「若者版ダボス会議」と呼ばれる。ベルファストでは5日までの4日間、食糧危機や教育、平和問題など社会課題の解決に向け議論。日本から企業や大学から派遣された100人超が参加している。
 OYWを巡っては長崎の産官学7団体トップによる長崎サミットで今年7月、平和をテーマにした分科会を長崎市に誘致し、支援することで合意。9月に設立されたOYW長崎協議会(調漸会長)が、活水女子大国際文化学部4年の松本海奈さん(21)と長崎大医学部1年の松石歩結さん(18)を今回派遣した。
 2日は開会式があり、迫力ある映像や音楽、ダンスで会場は盛り上がり、ヨルダンのラーニア王妃など多彩なスピーカーが登壇。各国の参加者が国旗を掲げて登壇するセレモニーもあり、最後に「世界は一つになれる」との思いを込め、OYWのロゴをデザインした大きな旗が登場すると熱気は最高潮に達した。
 松本さんは「いろいろな国の人と一度に知り合えるチャンス。自分にない視点を持っている人が多いと思うので楽しみ」と笑顔で抱負。松石さんは「助けられたはずの命を救えるような研究医を目指している。ワークショップなどを通じて意見を交わし、自分の目的を果たせるよう頑張りたい」と語った。

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