川崎Fが3大会ぶりのファイナル! 初4強入りの福岡撃破で柏とのタイトル戦へ【天皇杯】

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第103回天皇杯準決勝の1試合が8日に等々力陸上競技場で行われ、川崎フロンターレがアビスパ福岡を4-2で下した。

3大会ぶりの決勝進出を狙う川崎Fと初の決勝を目指す福岡の一戦。堅守が売りの福岡だが、開始早々に川崎Fがセットプレーから先にスコアを動かす。5分、左CKから脇坂の右足キックにニアの山村が頭で合わせると、福岡ゴールに突き刺さった。

ACLから中4日の戦いでセットプレーから幸先よくリードした川崎Fはその後も後ろからボールを繋ぐスタイルを打ち出すが、福岡も自陣中央を固めた守りから攻めに転じ、対抗。そのなかで、CKも重ねるが、なかなかシュートまで繋がらない。

そんな福岡は33分にクロスバーの上ながら、敵陣左サイドでのFKから紺野の左足キックにファーの小田がヘッドで合わせ、ようやくこの試合の1stシュート。次第に押し返す時間を作り出し、川崎Fゴールに仕掛けるシーンも増やしていった。

だが、38分にハーフウェイライン付近から脇坂が福岡の背後にスルーパスを出すと、完全に抜け出したマルシーニョがボックス右でGK村上と接触してPKのチャンスをゲット。決まれば大きな1点だったが、レアンドロ・ダミアンがGK村上に止められる。

ピンチを脱した福岡は42分に敵陣右サイドで相手のスローインからボールを奪うと、井手口の繋ぎを受けた山岸がボックス右で縦に持ち運び、マイナス方向に折り返し。ゴール前に詰めていった金森がこれに反応して左足で押し込み、追いつく。

追いついた勢いで後半も立ち上がり早々に山岸の惜しいヘッドで相手ゴールに迫った福岡はその直後にも紺野がGKチョン・ソンリョンとの一対一になりかけるなど攻勢に。50分にもゴール前の山岸にシュートチャンスが巡り、次のゴールを予感させる。

ただ、川崎Fも徐々に攻め上がり、53分に左サイドの登里がゴール前にクロスを出した流れから勝ち越す。GK村上がパンチングで弾いたボールにバイタルエリア左の橘田が左足ダイレクト。ゴール前の奈良が伸ばした足を掠めたボールがネットを揺らす。

主将のゴールで再びリードした川崎Fは息を吹き返したかのように56分の瀬古がフィニッシュに持ち込むが、GK村上がセーブ。続く58分には脇坂が福岡ゴールに向かう右足キックで迫り、62分にも右CKから山村が枠内にヘッドを放っていく。

福岡は交代を駆使して打開を図るが、川崎Fは70分に相手の左CKからGKチョン・ソンリョンがパントキックで素早くボールを蹴り出すと、マルシーニョが反応。相手の背後に抜け出し、前に飛び出すGK村上の頭上を越す右足浮き球で3点目を決めた。

2点ビハインドの福岡は最初の鶴野と湯澤に続いて、ウェリントン、平塚、三國を立て続けに送り出したが、81分の左CKからファーのレアンドロ・ダミアンがヘディングシュートを決め、川崎Fがトドメの4点目。ファイナル行きをほぼ決定づけた。

後半アディショナルタイムに鶴野怜樹が個人技を駆使して1点を返した福岡だが、川崎Fは2020年以来、3大会ぶりの決勝へ。2季ぶりのタイトルに向け、12月9日に国立競技場で行われる決勝では11大会ぶりのファイナル進出を果たした柏レイソルと対戦する。

川崎フロンターレ 4-2 アビスパ福岡
【川崎F】
山村和也(前5)
橘田健人(後8)
マルシーニョ(後25)
レアンドロ・ダミアン(後36)
【福岡】
金森健志(前42)
鶴野怜樹(後45+6)

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