バルセロナ、ヤマルがリーグ最年少ゴールも新鋭サラゴサにドブレーテ許し格下相手の痛恨ドロー【ラ・リーガ】

[写真:Getty Images]

ラ・リーガ第9節、グラナダvsバルセロナが8日にロス・カルメネスで行われ、2-2のドローに終わった。

2位のバルセロナは降格圏の19位グラナダ戦で連勝を狙った。前節のセビージャ戦は不調の相手に拮抗した展開に持ち込まれたが、ラミン・ヤマルが誘発したオウンゴールによってウノセロ勝利。また、チャンピオンズリーグ(CL)のポルト戦では敵地で相手のコレクティブなカウンターに苦戦したが、フェラン・トーレスのゴールを最後まで守り切って再びウノセロ勝利。公式戦連勝を飾った。

チャビ監督はこの試合で先発3人を変更。足首のケガで離脱のレヴァンドフスキの代役にフェランを起用したほか、アラウホとロメウに代えてクリステンセンとフェルミン・ロペスを起用した。

バルセロナがグラナダの[5-3-2]の守備ブロックをいかに攻略するかに注目が集まった試合だったが、予想外の入りに。開始17秒、自陣中央左で強引に仕掛けたガビが相手2選手に囲まれてボールロスト。そこから高速カウンターを浴びると、ボジェのスルーパスに抜け出したブライアン・サラゴサにボックス右から鋭い右足のグラウンダーシュートをゴール左隅に突き刺された。

ホームチームに電光石火の先制点を決められてキックオフから1分も経たずにビハインドを背負ったバルセロナ。勝利に最低2点が必要となったことで、すぐさま前がかってゴールを目指していく。

相手陣内でハーフコートゲームを展開していく中、サイドを起点に相手を広げながらフェリックスやガビが積極的に足を振っていく。さらに、序盤から幾つも獲得したセットプレーでゴールを目指すが、集中した守備を崩し切れない。

こまめにラインを上げ下げするグラナダの守備に対して、易々とオフサイドを取られ、経験が少ないフェルミンやヤマルが守備時にファウルを取られるなどフラストレーションが溜まる展開が続くバルセロナ。さらに、29分にはグンバウの縦パス一本で背後を取られると、ボックス左に抜け出したサラゴサに巧みな切り返しでDFクンデとGKテア・シュテーゲンがタイミングを外され、右足アウトを使ったシュートをニアへ突き刺された。

今季売り出し中の22歳アタッカーにドブレーテを許し、2点のビハインドを背負ったバルセロナ。以降も攻勢を継続するものの、なかなかホームチームの守備をこじ開けられない。さらに、味方との接触でヒザを痛めたクンデがプレー続行不可能となり、アラウホのスクランブル投入を余儀なくされる。

泣きっ面に蜂という苦境に見舞われたチャビのチームだったが、前半終了間際に16歳の超新星が大きな仕事を果たす。

前半アディショナルタイム1分、左サイドでバルデ、ガビ、フェリックスと粘ってフェリックスからのラストパスがボックス右に流れると、これにフリーで詰めたヤマルが無人のゴールへ流し込んだ。これが待望のファーストチームでの初ゴールとなったヤマルは、16歳と87日でのラ・リーガ最年少ゴール記録者となった。

依然としてビハインドも少し嫌な流れを振り払って後半を迎えたバルセロナ。後半も立ち上がりから相手を押し込み、早い時間帯のゴールを目指すが、専守防衛の構えを見せる相手にジャブを打ち続けるにとどまる。

前半のように相手にカウンターチャンスを与えないものの、徐々に攻めあぐねる展開に陥ると、チャビ監督はフェルミンを下げてセルジ・ロベルトを後半最初の交代カードとして切った。69分にはセットプレーからボックス右のアラウホのヘディングでの折り返しをゴール前のフェランがヘディングで合わせる。だが、至近距離からのシュートはGKフェレイラの好守に遭う。

グラナダの足が徐々に止まり始めたことで、後半半ば過ぎからより決定的なシーンを作り出していくバルセロナ。アラウホやギュンドアンが再三際どいシュートを放つと、85分には左サイドでガビ、バルデと繋いで高精度のグラウンダークロスに反応したセルジ・ロベルトがゴール前でワンタッチシュートを流し込み、土壇場で同点に追いつく。

その後、一瞬の隙を突かれてサラゴサにトリプレーテを許しかけるも、右ポストに救われたアウェイチームは、7分が加えられたアディショナルに逆転を目指す。93分にはカンセロの右クロスを大外にフリーで飛び込んだフェリックスが頭で押し込むが、セルタ戦に続く劇的逆転ゴールかに思われたこのゴールは、オフサイドポジションのフェランのプレー関与によって認められず。

そして、試合はこのままタイムアップ。ヤマルのラ・リーガ最年少ゴールなどで何とか勝ち点1を拾ったバルセロナだが、首位のレアル・マドリーとの勝ち点差が「3」に広がる痛恨の取りこぼしとなった。

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