気象庁「引き続き津波や地震に注意を」 実際に津波を観測してからの「津波注意報」発表だった

10月9日朝早く、伊豆諸島の鳥島近海で発生した地震に伴い太平洋側の広い範囲で津波が観測されました。

東海地方の被害は確認されていません。

9日午前5時半ごろ、鳥島近海を震源とする地震があり、太平洋側の広い範囲で津波が観測されました。

60センチの津波を観測した八丈島八重根(やえね)では、漁港で小型船が2隻、転覆しました。

(動画を撮影した人)
「1隻は奥の方に流れて行って、1隻が港の中でぐるぐる回っている状態」

津波注意報は東海地方には発表されず、愛知県外海と三重県南部で若干の海面変動が予想されましたが、被害は確認されていません。

ただ、太平洋側の一部に出された今回の津波注意報について、気象庁からは驚くような発言が…

(気象庁・下山利浩地震情報企画官)
「今回は津波の原因となる地震などの詳細が不明なので、予測が難しい状況」

津波の予測に欠かせない「地震の規模」が分からず、八丈島で津波を実際に観測してから、いわば「後追い」で津波注意報が発表されたのです。

気象庁は、鳥島近海の活発な地震活動が今後も当面の間つづく見込みだとして、「引き続き津波や地震に注意してほしい」と呼びかけています。

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