犬が苦痛に感じている『シャンプーの仕方』4選!負担を与えない上手な方法やコツとは?

犬のシャンプーは月に1〜2回が適切!正しい方法で行って

「愛犬の体は清潔な状態を保つべき」と考えている飼い主さんの中には、毎週のようにシャンプーしている人もいるでしょう。

しかし、犬の皮膚は人間よりも弱く薄いため、高い頻度でシャンプーしてしまうと皮膚に負担をかけてしまう恐れがあります。一般的に、犬のシャンプーは月に2回程度、短毛犬種ならば月に1回でも問題ないと言われています。

犬のシャンプーは犬に負担がかからない頻度で行い、シャンプーに苦手意識を持たないようストレスをかけないやり方で行いましょう。

犬が苦痛に感じている『シャンプーの仕方』4選

犬がシャンプーに対し苦手意識を感じたり過剰に拒否反応を示す場合は、シャンプーの仕方に原因があることも。ここでは、犬が苦痛に感じている『シャンプーの仕方』をいくつかご紹介するので、当てはまっていないか確認しましょう。

1.熱すぎるお湯を使う

普段、私たちがシャワーを浴びる際、水温を39〜40℃に設定しているご家庭が多いと思います。しかし、この温度は犬にとっては熱すぎて耐えられない、痛いと感じてしまいます。

かけ湯をする時も、犬に使うお湯の温度は36〜37℃が適切です。飼い主が触った時に「ぬるいな」と感じる程度が犬にとって適しているので、温度には十分注意しましょう。

2.シャワーの水圧が強すぎる

シャンプーする前の下準備やシャンプー後に洗い流す際、犬の皮膚に負担をかけないようシャワーの水圧には注意が必要です。私たちが好んで使っている水圧では、犬の皮膚にとって強すぎる可能性があります。

強い水圧でシャワーを当ててしまうと「痛い」「怖い」と感じてしまい、苦手意識を持つ犬が多いです。触った時に弱いと感じる程度の水圧で、少しずつ丁寧にシャンプーを流してあげましょう。

3.ゴシゴシと強く擦るように洗う

シャンプーを使って全身を洗う時に、しっかり汚れを落とそうという気持ちから、ゴシゴシと強く皮膚を擦ってしまっていませんか。この手の強さに愛犬が苦手意識や、不安を感じてしまっていることも多くあります。

犬のシャンプーは水などを使って泡立ててから、撫でてマッサージするように皮膚を優しく洗っていきます。ゴシゴシと擦ってしまうと、皮膚炎の原因にもなるので気をつけましょう。

4.時間をかけすぎてしまう

シャンプーに時間をかけすぎてしまうと、それだけ犬の負担や疲れが増加してしまいます。「疲れた…もう嫌だな」と感じてしまうと、次回からシャンプー自体にストレスを感じてしまうでしょう。

また子犬や老犬は体力の消耗が激しいので、シャンプーに時間をかけてしまうと体力を過剰に消耗し、体調不良につながる恐れもあります。

老犬の場合は毎回全身を洗うのではなく、複数回に分けて部分的に洗うなど工夫し、なるべく時間をかけず早めに終わらせるようにしましょう。

負担を軽減!上手な犬のシャンプーの方法やコツは?

愛犬に負担をかけずにシャンプーするためには、不安や恐怖を与えないよう素早く終わらせるのがポイントです。

  • お風呂前にブラッシングする
  • シャワーの温度は35〜37℃に設定する
  • 刺激を与えないよう水圧を弱めにしてシャワーを当てる
  • 顔から遠い部位から顔に向けて洗っていく
  • シャンプーが残らないようしっかり洗い流す

お湯の温度やシャワーの水圧には注意しつつ、シャンプーはお尻や脚など顔から遠い部分から徐々に顔の方へと洗っていき、顔周りにシャンプーが付着している時間が短くなるよう工夫しましょう。

シャンプーが残ってしまうと痒みや皮膚炎の原因になるため、優しい水圧で丁寧に全身をしっかり洗い流していきます。シャンプー後はタオルドライし、仕上げにドライヤーで全身を乾かしてあげましょう。

まとめ

いかがでしたか。犬にとってシャンプーは人間の文化なので馴染みがありません。少しでも心身の負担を軽減するために、飼い主側がシャンプーのコツを押さえて、正しい方法で素早く終わらせてあげましょう。

(獣医師監修:寺脇寛子)

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