バスケットボール男子の長崎ヴェルカがBリーグ1部(B1)で初陣に挑んだ8日、長崎市の県立総合体育館にはホーム過去最多の3908人が詰めかけ、国内最高峰のプレーに熱中した。昨季2位の千葉Jから金星を挙げる好発進に地鳴りのような歓声が何度も沸き起こり、会場は揺れた。
長崎県内初のプロバスケットボールクラブとして誕生して3シーズン目。ハードワークを土台にした展開の速い試合や多彩な演出は、新たなエンターテインメントとして確実にファンの輪を広げてきた。最短でB1昇格を決めた昨季はB2トップのホーム1試合平均1958人の入場者数を記録。この日のチケットも販売開始1時間で完売していた。
記念すべき一戦は息詰まる接戦に。終盤は「ゴーゴー!ヴェルカ」や「ディーフェンス!」のかけ声が一段と強まり、踏ん張る選手たちを後押し。チーム創設時から応援を続け、夫婦で訪れた長崎市の会社員、角家孝生さん(55)は「夢のよう。感動した」。その盛り上がりは敵将が「自分の声も聞こえないくらい」と脱帽するほどだった。
一流のプレーは子どもたちの目標にもなる。西彼長与町立長与小5年でミニバスケットボール部の西川遼太君(11)はベンチ裏のS席で両親と観戦。「B3、B2のときと速さが全然違う。自分もボールを速く運べるようになりたい。すごかった」と目を輝かせた。
試合後のインタビュー。B3、B2で2年連続最優秀選手(MVP)に輝き、この日も活躍したマット・ボンズ(27)が「メッチャイイデス」と感謝を口にすると、会場は一体感に包まれた。今季のスローガン「THIS IS VELCA」(これがヴェルカだ)を示す最高の初陣になった。
長崎ヴェルカ 初陣飾る B1舞台 ファン「夢のよう」
- Published
- 2023/10/10 10:00 (JST)
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