末次氏、金子氏 一騎打ち 衆院長崎4区補選が告示 22日投開票

 現職の死去に伴う衆院長崎4区補選が10日告示され、立憲民主比例九州前職の末次精一候補(60)と自民新人で元会社員の金子容三候補(40)が立候補を届け出た。与野党一騎打ちとなり、22日の投開票に向けて舌戦が始まった。岸田文雄首相の政権運営に対する評価や物価高対応を含む経済対策、防衛力強化、地域活性化などが争点となる。
 自民の北村誠吾衆院議員が死去したことに伴う補選。5日告示された参院徳島・高知選挙区補選とともに結果は岸田首相の今後の政権運営に影響を与えそうだ。
 末次候補は佐世保市の島瀬公園で出陣式。9日から同市入りしている泉健太党代表が演説し、岸田政権の空き家対策やガソリン高騰対策が不十分と指摘。「自民党の古い政治を変えよう」と支持を呼びかけた。社民と連合長崎が推薦。国民民主も支援し野党で戦う体制が整った。
 末次候補は「特定の人を大事にする時代遅れの政治を終わらせなければならない」と自民政治を批判。人口減少や賃上げに触れながら「毎日一生懸命働く人の努力が報われる地域にしていきたい」と訴えた。初日は佐世保市内を回った。
 金子候補は選挙区内の4市で出陣式に臨み、茂木敏充党幹事長や盛山正仁文科相、小野寺五典元防衛相らが応援に入った。茂木幹事長は佐世保市島瀬公園の出陣式で「物価高や賃上げなどの課題に応えるための経済対策をまとめ、速やかに実行に移す。日本を前に進めるのは自民、公明連立政権しかない」と訴えた。公明は9日に推薦を決めた。
 金子候補は「地方の活力なくして国の活力はない。もっと地方の声を国に届けなければならない」と地域課題に取り組む意欲を強調。「12日間、死に物狂いで戦う」と声を張り上げた。
 有権者数は24万3731人(男11万4650、女12万9081)=9日現在、県選管調べ=。

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