京都市右京区京北の山国神社一帯でこのほど、戊辰戦争で新政府軍として幕府軍と戦った農兵隊「維新勤王山国隊」を再現した行進が行われた。小雨の中、太鼓や笛で勇壮な音色を響かせ、羽織はかま姿の若者らが秋の里山を練り歩いた。
行進では、戦いを終えて帰郷した時に演奏したという軍楽を再現し、同神社の例祭に合わせて毎年披露している。新型コロナウイルス禍で2年間休止したが、昨年再開した。
今年は、住民ら約60人で隊列を組んだ。錦の御旗を掲げ、当時の衣装に扮(ふん)した鼓笛隊や鉄砲隊が同神社を出発し、近隣の神社を巡った。みこしは担がず、雨よけカバーをして車に載せて巡行したが、山国隊は出発を早めるなどして当初通り約6キロの行程を終えた。
太鼓を担当した京都京北小中学校6年の児童(12)は「去年は雨で行進を途中で取りやめたけど、今年は全て歩けてよかった。(太鼓を掛けた)肩が痛かったけど楽しかった」と話した。
恒例の「山国さきがけフェスタ」もあり、神社参道に納豆もちや農産品、木工製品などの特産品が並び、観光客らが買い物を楽しんだ。