「ライドシェア」導入検討 デジタル行財政改革会議が初会合

デジタル行財政改革会議の初会合であいさつする岸田首相(右から3人目)ら=11日午後、首相官邸

 政府は11日、デジタル技術による国と地方の行政効率化や住民サービスの向上を図る「デジタル行財政改革会議」の初会合を首相官邸で開いた。人口減少が進む中、デジタルを最大限活用した社会変革を掲げ、検討の方向性を提示。交通や介護などの分野の取り組みを先行させるとし、一般人が自家用車を使って有料で客を運ぶ「ライドシェア」導入の是非などを議論する。

 12月に中間報告を公表し、来年6月をめどに取りまとめる。検討結果は来年度当初予算案や規制改革に反映させる。

 議長は岸田文雄首相が務め、河野太郎デジタル行財政改革担当相ら関係閣僚や有識者が参加。岸田首相は「年末の中間報告を待たず、できるものから改革を迅速に実行してほしい」と指示した。ただ検討内容には、これまでも議論されてきた項目やデジタルとの関連が薄い案件も含まれ、実現には曲折も予想される。

 過疎地や観光地で運転手不足が深刻な交通分野はライドシェアのほか、自動運転の事業化促進を検討する。介護分野ではデジタル技術を活用した職員配置の効率化を議論する。

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