ポステコグルー監督はオーストラリアのサッカー界に失望?「進歩していない」

今やプレミア首位チームを率いるポステコグルー監督[写真:Getty Images]

トッテナムのアンジェ・ポステコグルー監督がオーストラリアのサッカー界について語った。イギリス『ミラー』が伝えている。

2019年に横浜F・マリノスを15年ぶりのJ1リーグ制覇へと導き、セルティックではスコティッシュ・プレミアリーグ2連覇と昨シーズンのスコットランド3冠を成し遂げたポステコグルー監督。現在はトッテナムを率いてプレミアリーグの首位に立つ。

輝かしい監督キャリアの最中にいるわけだが、2017年まで約4年間率いたオーストラリア代表では、2014年のブラジル・ワールドカップ(W杯)でグループステージ3試合全敗に終わり、2018年のロシアW杯に向けては大陸間プレーオフの末に本大会への出場切符を掴むも、直後に辞任し本大会では指揮を執らなかった。

アジア最終予選から本大会へストレートインできなかったことなど、必ずしも期待に見合う成果を挙げられなかったことが辞任の理由の1つだというポステコグルー監督だが、オーストラリアのサッカー界、そして選手の質は、自身の代表監督在任時から進歩していないと感じているようだ。

「ロシアW杯を前にして辞任したのは、自分の仕事を楽しめなかったからだ。私がずっと言っていることだが、サッカーは目の前の一戦に勝つことだけが重要ではない。高い目標を据えることが大事であり、オーストラリア代表ではゲーム内容の向上を目指していた。しかし、それはできなかったし、今後も変化は起きそうにない」

「多くのサッカー人にとってW杯は最大の夢。私はそれを手放した。それでも2014年を経験していたからか、今でも正しい決断だったと思う。あの時決断していなければ、間違いなく私はここ(トッテナム)にいない」

「あの頃の原動力は『オーストラリアのサッカーを変える』というもの。それは辞任する理由にもなった。自分が指揮して何かを変化させるのが難しいと感じ、ならば辞めることで変化が起きる可能性もあると考えた。だが、まったく進歩していないように感じている」

また、ポステコグルー監督は、オーストラリア国内でサッカーが国技のラグビーやクリケットと完全に肩を並べるスポーツとなることは「難しい」と答えている。

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