「300年、400年に1人の逸材」「聡太さんにあやかって」藤井聡太史上初八冠に“ゆかり”対局の地や飲食店も興奮気味

将棋の藤井聡太七冠が8つのタイトルすべてを獲得し、初めて「八冠」の称号を得ることになりました。藤井八冠の快挙を受けて、静岡県内でも、将棋やゆかりのある街や飲食店が盛り上がっています。

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静岡市葵区の将棋教室では、将来の棋士を目指す子どもたちが日々、将棋の腕を磨いています。そんな「ちびっこ棋士」たちの心に火をつけたのは史上初の快挙でした。

<将棋教室に通う子ども>
「終盤の逆転劇がすごくて、終盤力があるんだなと思いました。さらに目指すものができたので、そこに向かって頑張っていきたい」

10月11日、京都市で行われた王座戦5番勝負の第4局。永瀬拓矢王座を下し、藤井聡太七冠が逆転勝利をおさめ、21歳2か月で史上初の八大タイトル独占を成し遂げました。

偉業達成から一夜明け、藤井八冠はあらためて気を引き締めていました。

<藤井聡太八冠>
「まだまだ実感がわかないというのは正直なところ。うれしい気持ちとともに、これまで以上に将棋の内容であったり、そういったところで高いレベルのものが要求される」

将棋界の全タイトルを獲得しても、さらに上のレベルを目指すと話す藤井聡太八冠。その熱意に比例するように、県内ではゆかりのある街や飲食店が盛り上がりを見せています。

2022年の王位戦の対局で、藤井八冠が勝利した牧之原市の杉本基久雄市長は「藤井さんは300年か400年に1度の逸材だと言われている。牧之原と大いに関係ができている中での八冠達成で本当にうれしい」と興奮気味に話しました。

2023年7月、沼津市で開かれた「棋聖戦」で藤井聡太八冠に勝負メシを提供した沼津市内の洋食店「千楽北口店」は、快挙翌日のランチも満席に。ほぼすべての客が口にしていたのが、藤井八冠の勝負めし「カツハヤシ」です。

<従業員>
「藤井聡太さんにあやかってっていう人が来ました」

<客>
「聡太くんが沼津で対局した時に食べたというので、行ってみようということで来たんです。きのう八冠をとられたので」

藤井八冠にカツハヤシをつくったシェフの大竹さんも喜びはひとしおです。

<千楽北口店 大竹浩司シェフ>
Q.きょうは普段と比べるとカツハヤシは?
「きょうは多かった気がしますね」
Q.朝、藤井さんの顔を見て、きょうの昼はカツハヤシと思ったのかな?
「そうなんですかね。そうだとうれしいですね」

八冠達成によってさらに影響が広がることを期待するお店も。2023年4月、静岡市で行われた「名人戦」で藤井八冠がおやつに選んだのは、店の名物「茶っふる」です。

<客>
Q.藤井聡太八冠が名人戦のときに食べたことは?
「知らなかったです。いま聞いてびっくりしました。うれしいです。一緒のものを食べたなんてビックリです」

前日の熱戦をネットで観ていた「茶町KINZABURO」の前田冨佐男さんは、藤井さんの活躍によって新たな動きが出てくることを期待しています。

<茶町KINZABURO 前田冨佐男取締役>
「藤井さんが食べたのはどれ?ワッフルはどれ?お店はどこ?のように波紋がどんどん広がっていっているというのを非常に感じている。また、ここに新たな波が来て、大きく広がってくれればいいのかなと思います」

藤井八冠の破竹の勢いは、関わった人たちの活気にもつながります。「藤井フィーバー」からは、今後も目が離せません。

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