コア、世界初の妨害信号遮断機能を搭載したドローン開発に向けた実証実験を実施

本実証は、楽天グループ株式会社(以下、楽天)、株式会社ACSL(以下、ACSL)と共同で実施する。

なりすまし技術によるドローンの盗難や事故の誘発

セキュリティ対策が求められるGNSS

現在、作業効率化や安全性向上等への対策として、自動運転やドローンの自律飛行技術が普及している。これらの技術では、自己位置を取得するためにGNSSが広く利用されていますが、悪意のあるユーザに誤動作させられないためのセキュリティ対策が極めて重要だ。

また、GNSS受信機の位置を狂わせ、ドローンや自動車、船舶等を本来とは違うルートに誘導するGNSSスプーフィング(なりすまし)技術が大きな脅威となっている。

GNSS スプーフィングを防ぐ、みちびき信号認証サービス

GNSSスプーフィング対策として、みちびきでは2024年度に信号認証サービス(以下、本サービス)の導入を予定している。みちびきから配信される電子署名情報と受信機が予め保有する公開鍵を利用し、衛星からの正常な信号かどうかを判別することで、妨害信号を遮断する。みちびきは日本独自の衛星であるため、他国に依存することなくGNSS信号のセキュリティを担保できるという。

みちびき信号認証サービスの概要

みちびき信号認証サービス対応ドローンの開発、実証

国産ドローンのセキュリティ向上

ドローン市場では、中国製ドローンがシェアの8割以上を占めていますが、情報漏洩など安全性に関する懸念があります。今回サービスに対応することで、国産ドローンの競争力であるセキュリティ機能をさらに強化し安全性・信頼性の向上に努めるとしている。

物流利用を想定した実証実験

本サービス対応受信機をコアが開発し、受信機を搭載するドローンをACSLが開発。追加機能としては、GNSSスプーフィングを受けた際のドローン操縦者への通知機能や航行停止機能がある。

実証は、楽天の協力によりドローンの物流利用を想定した環境にて行う予定だ。例えば山間部では、公共の交通網が利用しにくいうえ、高齢者が多いため移動の負担が大きいなどの課題がありドローンの活用が期待されているという。

実証実験のイメージ

さらに、2023年12月13日(水)から東京ビッグサイトで開催される「JAPAN BUILD 内建設DX展」に出展予定だ。

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