性別変更の手術規定 は「違憲で無効」初の司法判断に申立人が会見「当事者たちに選択肢ができた」(静岡・浜松市)

静岡家庭裁判所浜松支部が、性同一性障害の人が手術を受けなくても戸籍上の性別の変更を認めたことを受け、申立人が会見を開きました。

(申立人 鈴木げん さん)

「全国の応援してくれた皆さんありがとうございました。みんなで勝ち取った審判です」

申し立てをしていた浜松市天竜区の鈴木げんさんは、40歳で性同一性障害の診断を受け、これまで、戸籍上は女性で男性として生活してきました。

戸籍上の性別変更をするには、性同一性障害特例法の規定に基づいて、生殖機能をなくす手術を余儀なくされますが、鈴木さんは「精神的・身体的に負担が大きく人権侵害であり憲法に違反している」として、手術無しでの性別変更を求めていました。

これについて静岡家庭裁判所浜松支部は、11日付で「規定は憲法に違反し無効である」として、鈴木さんの手術無しでの戸籍上の女性から男性への性別変更を認めました。

決定を受け、13日午後に会見を開いた鈴木さんは…

(申立人 鈴木げん さん)

「この要件はおかしいと思いながらも、手術はするものだという前提で考えてきた当事者にとって選択肢ができた」

弁護団によると、規定が憲法違反だとする司法判断は初めてだということです。

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