木造電車168号 「鉄道の日」に記念運行 長崎電気軌道

鉄道の日に記念運行された木造電車「168号」に乗り込む乗客=長崎市、長崎駅前電停

 鉄道の日の14日、長崎電気軌道は、1911(明治44)年製造の木造電車「168号」を長崎市内で記念運行した。市民や鉄道ファンらは、板張りの床や白熱球の電灯などが使われたレトロな車内を楽しんだ。
 鉄道の日は、1872年に日本で初めて列車が走ったことにちなむ。168号は現在の西日本鉄道(福岡市)から移籍し、1968年まで第一線で活躍した。
 この日、168号は長崎駅前-蛍茶屋、出島-浦上車庫の2区間で計4便を運行した。車掌も乗り込み、手渡しで両替をしたり、白いひもを引いて「チン、チン」と発車の合図のベルを鳴らしたりする様子を乗客らは興味深そうに眺めた。
 南島原市立有馬小4年の黒岩湊君(10)は「いつもと違った雰囲気で楽しかった」と笑顔で話した。


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