「琵琶湖を撮り続けたい」滋賀・長浜出身の写真家が初の個展

琵琶湖の夕景を撮った辻田さんの作品

 滋賀県長浜市の写真家辻田新也さん(33)が、地元の琵琶湖を題材にした初の個展を「えきまちテラス長浜」(同市北船町)で開いている。幼い頃から親しんだ夕景などを活写しており「琵琶湖の良さを感じ取ってもらえれば」と話す。

 辻田さんはイベントや企業関係の撮影を請け負う傍ら、1年前から琵琶湖の撮影に取り組んできた。きっかけは2歳になる長男の誕生だった。

 琵琶湖岸に近い地で育った辻田さんは、幼い頃から見続けてきた琵琶湖の西に沈む夕日のように「みんなを照らし、希望を与える人になってほしい」と羽夕希ちゃんを名付けた。それと同時に「琵琶湖を撮り続けたい」と強く思うようになった。

 この1年、「ほとんど毎日のように」琵琶湖に通って撮影した。その中から選んだ40点を会場に並べている。

 作品は、夕闇に浮かぶ竹生島や水鳥が湖面を飛ぶ様子が写し出されているが、「琵琶湖そのものを見てほしい」との意図から各作品には題名や撮影場所データなどをあえて付けていない。

 辻田さんは「あらかじめ狙ったのではなく、琵琶湖に行ったらその日に撮れた風景を集めた。作品は自分にとって『日記』のようなもの。琵琶湖の撮影をライフワークにして、成長した息子に作品を見せられれば」と話す。

 22日まで。入場無料。辻田さんはSNS「インスタグラム」でも作品を発信している。

夕景などを撮った自身の作品を展示会場で眺める辻田さん(長浜市北船町・えきまちテラス長浜)

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