北方領土返還キャラバン隊が滋賀で署名活動 島民4世「若い世代が運動つなげたい」

北方領土返還に向けて世論を喚起しようと滋賀を訪れたキャラバン隊の一行(12日、大津市・県庁)

 北方領土返還に向けた世論を喚起しようと北方四島の元島民や2世らでつくるキャラバン隊が12、13日に滋賀県を訪れ、県庁の表敬訪問や街頭での署名活動などを行った。

 キャラバン隊は、1967年に北方四島に近い北海道の根室市で始まり、全国各地で署名活動などを行う。今年は東京、愛知のほか、領土への視察団の派遣や同市の中学生との相互交流に力を入れる滋賀県を訪れた。

 一行の14人は12日、県庁で、北方領土返還要求運動県民会議の奥村芳正会長らを訪問。元島民の角鹿泰司さん(86)が「ロシアのウクライナ侵攻で日ロ関係は非常に厳しい状況。今こそ活動の原点に立ち返りたい」とあいさつ。元島民4世の根室高2年佐藤紅羽さん(16)も「島民の高齢化が進む中、私たち若い世代が運動をつなげたい」と述べた。

 この後、JR草津駅前(滋賀県草津市)で署名活動をした。

 13日は滋賀県高島市を訪れ、江戸時代に択捉島や国後島を探検したことで知られる近藤重蔵の墓参りを行った。

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