久保建英がソシエダに感謝「証明の場を与えてくれた」 “師匠”D・シルバ氏との秘話も「マンU戦の前にダビが…」

写真:ソシエダで躍進する久保 ⓒGetty Images

日本代表MF久保建英が、所属クラブであるレアル・ソシエダの独占インタビューを受けた。

今季、久保はレアル・ソシエダでセンセーショナルな活躍を見せている。公式戦10試合に出場して、5ゴール2アシストをマーク。チームの攻撃のクオリティを担保する重要な存在となっている。

レアル・ソシエダのクラブ公式X(旧ツイッター)は、久保の独占インタビューの様子を動画で紹介。久保は自身のこれまでのキャリアについて語った。

まず、インタビュアーからあだ名について聞かれた久保は「友達にはタケって呼ばれていますよ」と回答。以後、インタビュアーも久保を“タケ”と呼びながらインタビューが進行していった。

久保は昨季もレアル・ソシエダで公式戦44試合に出場して、9ゴール9アシストと充実のシーズンを送った。この経験は、今季にしっかりと生かされているようだ。

「昨年と違って自分に何ができるのかを示す必要もないですし、周囲の人たちもチームメイトも僕のことを理解してくれているので、とても落ち着いていますよ」

今回のインタビューにも、流ちょうなスペイン語で応じた久保。自在にスペイン語を操れるようになった背景については、次のように答えている。

「スペイン語を学んだのはストリートなので……。正しい表現は分かりませんが、本から学んだわけじゃなく、友達との会話の中で真似したりしながら身につけたものなので、それがルーツですね」

その後、久保はラ・リーガデビューや初ゴールのときのことなどを振り返った。マジョルカについて「特別な場所」と形容し、ビジャレアルやヘタフェ時代にも多くを学んだことを明かした。

レアル・ソシエダ加入のきっかけについては「日本で休暇を過ごしているときに電話があった」という。

「『日本にいる間はちょっと待ってもらいたい。スペインに戻ったら話をしよう』と伝えました」

「この3年間、特に3年目は自分が思い描いていたようなキャリアを過ごせていなかったので、自分にとって正しい決断をしなければなりませんでした」

「サッカー選手としての自分の証明の場を与えてくれたという感じです。もがき苦しんでいた場所から、進むべき道へと導いてくれたと思います。

レアル・ソシエダでの躍進ぶりから、久保が“正しい決断”をしたのはほぼ間違いないだろう。最後に、昨季の試合の中からどれか1試合について話すとしたら?と問われた久保は、UEFAヨーロッパリーグでマンチェスター・ユナイテッドに『オールド・トラッフォード』で勝利した試合を挙げた。

「試合前に“エル・マゴ”(元スペイン代表MFダビド・シルバ氏の愛称)が『今夜勝ったら皆にディナーをご馳走する』って約束したんです。彼は普段そういうことを言うタイプじゃないんですけど、(D・シルバ氏がかつて所属した)シティとユナイテッドのライバル関係がありますからね。ユナイテッドはビッグクラブですけど、ダビのご褒美のおかげで僕たちは勝つことができました」

練習中に左ひざを負傷し、今年7月に現役を引退したD・シルバ氏。2020年8月にマンチェスター・シティからレアル・ソシエダに加入すると、昨季は久保の師匠としてピッチ内外で良好な関係を見せていた。残念ながらピッチ上で2人の連携を見ることはもうできないが、久保と“エル・マゴ”の絆は健在のようだ。

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