寄宿舎問題巡り保護者らの意見聴取 栃木県教委検討会

那須特別支援学校に併設された寄宿舎

 閉舎が延期された那須、栃木の両特別支援学校寄宿舎の問題を巡り県教委が設置した有識者検討会(会長・岡澤慎一(おかざわしんいち)宇都宮大大学院教授)は16日、保護者らの意見聴取を行った。

 検討会は先月の現地調査に続き3回目。意見聴取は非公開で実施され、特別支援学校に通う子どもの保護者ら計18人が出席した。

 保護者らによると、児童生徒の生活指導や教育と福祉の連携、寄宿舎の教育的役割などについて約3時間にわたり聞き取りが行われたという。県教委は後日、意見の要旨を公表するとしている。

 終了後、出席した保護者の一人は「時間が限られていて伝えきれなかった部分がある。今回だけで終わらせずに現場の声を聴く機会を設けてもらい、特別支援教育の充実のために必要なものが何かを考えてほしい」と訴えた。

 検討会は寄宿舎を含めた本県の特別支援教育の在り方について議論するため8月に設置された。今後の日程や内容は未定だが、県教委は「追加で特別支援学校の現地調査を検討中」としている。

© 株式会社下野新聞社