新米10%値上がり、家計に打撃 2年連続、外食回復や肥料高反映

コメの相対取引価格の推移

 農林水産省が17日発表した2023年産米の9月の相対取引価格は、全銘柄の平均が玄米60キロ当たり1万5291円で、前年同月に比べ10%上昇した。9月に出回る新米の値上がりは2年連続。新型コロナの流行が落ち着き外食需要が回復した上、肥料代や燃料費など生産コストの上昇を反映した。小売りや外食メニューの価格も上がる可能性があり、食費の高騰が続く家計に一段の打撃となりそうだ。

 相対取引価格は、JAグループなどコメの出荷業者と卸売業者の間で主食用米を売買する際の契約価格。今回の9月調査で集計した各産地の銘柄は、大半が前年同月を上回った。

 主な産地・銘柄では、北海道のななつぼしが1万5336円で12%上昇。宮城のひとめぼれは1万5073円で20%値上がりした。秋田のあきたこまちは9%上昇の1万5274円、新潟のコシヒカリ(一般)は1%上昇の1万6983円だった。

 一方、新潟の魚沼産コシヒカリは1%の小幅下落だった。もともと高価格の銘柄で、コスト上昇などに伴う価格変動が小さいためとみられる。

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