「子ども達の生きる力を引き出していきたい」 小児がん患者のため『はたらく細胞』のキャラで「VRゲーム」を開発へ 広島大学病院

広島大学は、入院中の小児がん患者のために、VR(仮想現実)ゲームの作成プロジェクトをスタートすることになり、基金への協力を呼びかけました。

中四国唯一の小児がんの拠点病院でもある広島大学病院は、年間、新たに100人ほどの患者を治療しています。

小児がん患者のために作成するのは、講談社の協力を得て漫画「はたらく細胞」のキャラクターを使ったVRゲームです。

小児がんの治療は、がん細胞の根絶を目指して最大の強度で取り組まれるため、「成人のがん治療よりも格段に苦しい」と言われる一方、患者の年齢的に治療の目的や副作用についての理解が難しい場合があります。VRゲームは、子ども達が身体や病気を理解することで、前向きに治療に取り組めるようになることが期待されています。

広島大学病院 小児外科 佐伯勇 講師
「小児がんになった子ども達の生きる力を引き出していきたい。自分の身体やがんのことをしっかり理解して、その上でがんと戦うためのモチベーションを持っていただきたい」

制作にはおよそ2000万円かかるとみられていて、広大病院はことし中に基金を募り、来年中の完成を目指しているということです。

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