【混乱】“駐車場問題”で沼津市議が再び反論「土地は私のもの」 一方 “タケノコ発言”の市議は懲罰処分に「不服申し立て」へ(静岡・沼津市議会)

16日の沼津市議会は、いわゆる“タケノコ発言”をめぐり、夜遅くまでもつれる事態に…。また、別の市議が市の土地を駐車場として貸し出していたとされる問題では、17日、市議が改めて反論会見を開くなど混乱が続いています。

(16日 沼津市議会)

「起立者多数と認めます」

「江本浩二議員に1日間の出席停止の懲罰を科することは可決されました」

“市の土地に生えたタケノコを売っている”と受け取れる発言をした江本浩二市議は、この問題で1回目の懲罰動議で決まった「陳謝文の朗読」を拒否したため、市議会は2回目の懲罰動議を出す事態に…。江本市議は「議会の出席停止1日」の懲罰を受け入れました。

今回の2回を含め、5回目の“懲罰”だといいます。

( 江本浩二 沼津市議)

「懲罰は勲章だと思っている」「多数の皆様からこんな発言を許しておいたらやばいぞと思われ、懲罰を科すということも 考えられるので、それは勲章だと思っています」

この“タケノコ発言”は、同じ会派の山下富美子市議の“駐車場問題”を巡り、“擁護するカタチ”で飛び出したものでした。

この“懲罰”を巡り、議会は大幅に遅れることに…。最後の採決は午後11時前。

山下市議が「市の土地」を駐車場として貸した利益の返還を求め、市が提訴する議案は“2人以外”が賛成し可決されました。

市議会が空転する事態に、沼津市民は…。

(沼津市民)

「本来議題とすべき内容を討論してなくて、時間ばかりたってし まって、困っている人のためになる討論をしていない。もっと重要なことを話し合ってもらい たい」「一般の人だったら考えられない、駐車場の問題にしても、常識から外れているのでは」

こうした中、17日、沼津市役所では…。

(山下市議の支援者)

「山下市議に対する訴訟、不当利得返還請求を行わないことの措置請求を出します」

山下市議の支援者らが山下市議への提訴の取り下げを求め、住民監査請求を行いました。

これまで問題となっている駐車場は「自分の土地だ」と主張している山下市議。そもそも、この土地の周辺一帯は山下市議の父親の土地でした。

市は約30年前、橋の拡幅工事のため橋に沿って土地を取得。ただ、市は黄色の部分は第三者から購入したといい、さらに当時の「土地の売買契約書」も残っているといいます。

一方、山下市議も土地は第三者に売っていたとした上で、買い戻していたという認識があり 「登記漏れではないか」と主張しているのです。

山下市議は17日に会見を開き、改めて“自分の土地だ”と話しました。

Q:当該駐車場2台分の土地は誰のもの?

(山下富美子 沼津市議)「私のものです」

山下市議は問題の土地について、“父が橋の拡幅工事で土地を市に売った際に、代替地として市から払い下げられた土地だ”と主張。

その根拠として、市への開示請求で新たに得た、問題の土地に関する「確約書」や「決算書」などから“山下氏側の土地になっていたことを示している”ということです。

(山下富美子 沼津市議)

「当時の売買契約資料が意味するものが何なのか、代替地として市から払い下げられたのがこの土地だと、私たちの資料から分かってきました」

その上で、登記簿で「土地の名義が市のままなのは、市の担当者の手続きミスだ」と主張。市に提訴された場合は、裁判で争う考えを示しました。

一方、“タケノコ発言”をめぐり「出席停止1日」の処分を受けた江本浩二市議は、17日、懲罰処分の取り消しを求め静岡県の川勝知事に、不服を申し立てる準備を進めていることを明らかにしました。

2人の沼津市議をめぐる問題はまだ続きそうです。

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