静岡県沼津市の市議会議員が市有地を有料駐車場として貸し出し、利益を得ていたとして、市が利益の返還を求めている問題をめぐり、市議を提訴することが決まりました。10月17日、市議が会見を開き、「問題となっている土地は自身のものだ」とあらためて反論しました。
【写真を見る】市有地で駐車場経営の市議に利益返還求め提訴へ 市議会で議案可決も…女性市議が反論「土地は市から払い下げられた自分のもの」＝静岡・沼津市
＜沼津市議会 高橋達也議長＞
「本件は委員長報告の通り決することにご賛成の方は、ご起立を願います。起立者多数と認めます。よって、議第40号は可決されました」
沼津市は、山下富美子市議が自宅敷地に隣接する市が所有する土地を月極駐車場として有料で複数の人に貸し出していたとして、約10年間の利益の返還を求め、提訴する議案を提出していました。
16日開かれた沼津市議会で、市が市議を訴える議案は、賛成多数で可決され、市が山下富美子市議を提訴することが決まりました。
登記簿上で、問題の土地は「市有地」となっていますが、山下市議は17日開かれた記者会見で、土地の工事に関する新たな書類が市への開示請求で明らかになり、問題となっている土地が「自分のもの」であることをあらためて主張しました。
＜山下富美子沼津市議＞
「代替え地として市から払い下げられたのがこの土地だということが、わたしたちの資料からわかってきた。その後、移転登記がされてなかった。登記の手続きを怠り、市の所有のままになっていたということ」
市は訴状の準備ができ次第、提訴する方針です。これに対し、市民が17日午後、山下市議の提訴の取りやめを求め、監査請求をしました。
