漫画の魅力、小学生に本職が伝える 京都・南丹出身の松本さん講演

児童の前で漫画の魅力を話す松本さん(南丹市八木町・八木東小)

 京都府南丹市八木町出身の漫画家松本勇気さん(34)=京都市=が同町の八木東小学校で講演した。生徒ら150人に「描く上で大事なのは心で感じること」と語りかけ、即興で似顔絵を披露するなどして、漫画の魅力を伝えた。

 松本さんは同小学校の前身・旧新庄小学校の卒業生。若手漫画家の登竜門とされる「ちばてつや賞」で一般部門の大賞を受賞し、南丹市教委の依頼で旧新庄小学校の初代校長を務めた郷土の偉人、井上堰水(えんすい)(1842~1910)の伝記漫画も手がけた。

 講演会は南丹市教委などが10月5日に開催。松本さんは、映画が好きで監督にあこがれたが、配役やセリフ、舞台を一人で決められる漫画に引かれ、中学から描き始めたことを明かした。「好きなことや楽しかったことなど自分の気持ちを大切にして、宝物にして下さい」と語った。

 また、仕事で使うGペンなどを使って、その場にいた髙林博之校長の顔を描くと、児童から大きな拍手が起こった。

 6年の男子児童(12)は「あまり漫画は読まないけど、話を聞いて、先生の描いた漫画を読んでみたいと思った」と笑った。

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