どうなる再編案“白紙”も視野に? 静岡大学と浜松医科大学の統合問題が大きな局面に「1大学2校」案で対応を協議

静岡大学と浜松医科大学の統合・再編問題が10月18日、大きな局面を迎えています。

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同じ大学の静岡キャンパスと浜松キャンパスが対立する構図となったこの問題。静岡大学の学長は事実上、再編についての合意を白紙に戻すことも辞さない考えで「1大学2校」を大学の正式な案にすることを協議している模様です。

<カメラマン>
Q.きょうの会議では何を話し合いますか?
<日詰学長>
「・・・」

18日午後、浜松キャンパスに姿を見せたのは静岡大学の日詰学長。

<山口駿平記者>
「静岡大学の浜松キャンパスです。今、学内の評議会が開かれ、1大学2校案を正式案とするかどうかが諮られているとみられます」

評議会の最大の焦点は、静岡大学と浜松医科大学の統合・再編問題についてです。

この問題をめぐっては、2019年に両大学が法人を1つに統合した上で静岡と浜松に2つの大学を再編する「1法人2大学」案で合意書を交わしました。

<静岡大学日詰一幸学長>
「(浜松医科大学側に)モデルチェンジ案を学内で検討していることだけは申し上げた」

しかし、2023年に入り、静岡大学の日詰学長は合意内容とは異なる1つの大学に独立性のある2つの分校を置く「1大学2校」案を提案しました。

関係者によりますと10月4日に開かれた学内会議では、日詰学長の見解として「1つの総合大学を2つに分けることは望むものではない」とする文書が配られ「1大学2校」を大学の正式案にしたいとする方針が示されたということです。

<静岡大学川田善正理事>
「私たちは合意書の白紙撤回に断固反対し、合意書に基づく統合・再編の早期実現を求めるとともに、浜松キャンパスの目指す将来と浜松キャンパスの意見の尊重を強く求めたい」

合意書を白紙に戻す動きを受け、浜松キャンパス側は反対の意思を表明。

浜松医科大学側からも「1大学2校」案に反発する声があります。

関係者によりますと18日の評議会では、日詰学長が合意書を事実上、白紙に戻すことも視野に入れた上で「1大学2校」を大学の正式な案として両キャンパスが意見を一致するよう呼びかけた模様です。

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