サッカーをはじめ多くのスポーツ競技チームには、スポーツ用品メーカーなどが「サプライヤー」となってユニフォームやトレーニングウェアなどを提供する。
しかし、時に特定のメーカーと契約を結ばずにチームが自前で対応するケースもある。いわゆる「自社ブランド」だ。
ここでは、そんな「自社ブランド」5つの名作ユニフォームをご紹介しよう。
アスレティック・ビルバオ
アスレティック・ビルバオ 2001-04 Athletic ホーム ユニフォーム
選手:ハビ・ゴンサレス
バスクの雄アスレティック・ビルバオは自社ブランド歴が比較的長いチーム。2000年代のほとんどをオリジナルのユニフォームで戦っている。
2001-02シーズンから使用を開始したこのユニフォームから08-09シーズンまでがクラブの自社ブランド時代。その間に3つのホームキットが登場したが、最も印象的なデザインはこの01-04モデルだろうか。
90年代末期からのadidas時代のユニフォームに少しだけ近い雰囲気があり、クラシックな好デザインだった。
レアル・ベティス
レアル・ベティス 2011-12 RBb アウェイ ユニフォーム
選手:ホルヘ・モリーナ
2000年代のスペインにはトップリーグ所属クラブながら自社ブランドで対応したクラブが多い。アスレティック・ビルバオと同様に有名なのがレアル・ベティスだろう。
自社ブランドのユニフォームを着たのは2009-10から11-12までの3シーズン。09-10、10-11の2シーズンは2部で戦っていた。ブランド名の「RBb」はクラブ名“Real Betis Balompié”の頭文字を取ったものだ。
自社時代の3シーズンはそれぞれユニフォームのデザインが異なる。濃いグリーンにピンストライプの11-12アウェイモデルは「RBb」での最高傑作だ。
コヴェントリー・シティ
コヴェントリー・シティ 2000-01 ホーム ユニフォーム
選手:マーク・エドワージー
MF坂元達裕が所属するイングランドのコヴェントリーにも自社ブランド時代があり、現在でも比較的人気が高い。なお、ユニフォームにブランド名等は入らない。
コヴェントリーの自社時代は1999-2000から2002-03までの4シーズン。その内の前半2シーズンはプレミアリーグ所属時代。当時の胸スポンサーは日本の自動車メーカー「SUBARU(スバル)」だった。
2000-01シーズンのホームユニフォームはクラシックなストライプ柄にネイビーの襟が格好よいデザイン。当時日本でもわずかながらレプリカユニフォームが販売された。
サウサンプトン
サウサンプトン 2001-03 Saints ホーム ユニフォーム
選手:ジェームズ・ビーティー
全ての自社ブランドユニフォームの中でも歴代屈指の好デザイン。サウサンプトンがプレミアリーグ時代に着たこのユニフォームはそう評価したくなる一着だ。
実はサウサンプトンの自社時代は1999-2000から2007-08の9シーズンと長い。その間に5つのホームユニフォームが登場したが、この01-03モデルはシンプルでありながら力強さを感じさせる。正しく英国クラシックなデザインである。
そんな自社ブランドは、クラブの愛称と同じ「Saints」と名付けられていた。
ASローマ
ASローマ 2013-14 ホーム ユニフォーム
選手:フランチェスコ・トッティ
1970年代以前は自社ブランド(というよりも自前でユニフォーム一式を調達)だったチームは珍しくないが、ローマほどの名門が2010年代に自社ブランドとは、ちょっとした衝撃だった。
12-13シーズンまでのKappaと、14-15シーズンからのNike。この間に挟まれた1シーズンのみ、ローマは自社ブランドで対応している。実は諸事情でKappaとの契約を“解消”して急きょ自社ブランドという流れだったようだ。
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当初は13-14シーズンでKappaとの契約が満了し、14-15シーズンからNikeに移行という予定。しかしKappaとの契約解消により空白の1シーズンが出来たため、止むを得ず自社ブランドで対応となったと言われている。
余談だが、“自社”というものの実際には大手スポーツブランドが製造しているのではと、当時はいくつかのブランド名が噂に上がっていた。
胸にはシーズンのほとんどでクラブの慈善団体「Roma Cares」のロゴを付けていたが、シーズン終盤の数試合でスポット的にスポンサーロゴ「Sky Sports HD」を付けている。
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