【ミャンマー】訪日ミャンマー人に電話番号を、新サービス[IT]

日本での就業を目指すミャンマー人材、電話番号の確保が課題(ジェイサット提供)

通信事業などを手がけるレキオス(那覇市)と、ミャンマーで人材の紹介・派遣事業を手がけるジェイサット(J—SAT)グループはこのほど、訪日ミャンマー人向けのモバイル通信サービスの提供を共同で開始した。日本で働いていても電話番号の入手が困難で、生活に支障が出ているという課題の解消につなげる。

技能実習生をはじめとするミャンマー人が既存の通信会社と契約して日本の電話番号を手に入れるには、在留資格の残存期間が1年以上あることや、支払いをクレジットカードでするなどの条件があり、断念せざるを得ないことが多い。

ジェイサットの西垣充代表によると、ミャンマー人はクレジットカードを持つのが難しく、1年の在留資格で来日しても通信契約をする時点ではすでに1年を切っているため、電話番号付きのSIMカードを手に入れるのが難しかった。「通販サイトでミャンマーの食材などを手に入れる際にも電話番号の登録が必須で、困っているという声が多かった」という。

そうした在日ミャンマー人を支援するために、銀行口座振替でも月額料金が支払える独自のプランを両社が共同開発した。

月額料金は、通話もできるSIMカードのプランが、通信容量3ギガバイト(GB)で税込み990円、30GBで同3,139円の2種類。決済方法は口座振替とクレジットカード支払いが選択できる。ジェイサットが紹介した、すでに日本で暮らすミャンマー人材に対してニーズを調査し、プランの詳細を決めたという。月額費用とは別に、初期費用には契約事務手数料に税込み3,300円、SIMカード発行費に同433円が必要。

ミャンマー出国前に事前申し込みができる。ミャンマー人材の支援機関や日本語学校、専門学校を通じて、販売代理店のジェイサットに申し込み、来日後に受け取る形だ。

契約後に円滑に手続きができるよう、問い合わせ窓口や設定のマニュアルは日本語とビルマ語の両方で対応している。

西垣氏はサービス開始後、「想像以上に多くの問い合わせがあり、需要が高いことが分かった」と話す。ゆくゆくはミャンマー以外の外国人にも対応できるようにしたいと目標を語った。

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