町のこと、たくさん知れたよ 佐野の浅沼八幡宮で校外学習 境内の阿曽沼城跡を見学

児童に町の歴史などについて説明する氏子総代会の役員ら

 【佐野】浅沼町の浅沼八幡宮(はちまんぐう)で18日、佐野小の児童が校外学習を行い、境内に残る市指定史跡の阿曽沼城跡を見学した。

 同八幡宮で校外学習を実施するのは初めての試み。地域の歴史や文化財への関心を育もうと、同八幡宮氏子総代会などが中心となって企画し、同校の3年生約50人が参加した。

 前半は市教育委員会文化財課の山根孝男(やまねたかお)さんが児童の前で、市内の重要文化財などについて説明。その後境内に移動し、同総代会役員らが同町の歴史や城跡の成り立ちをクイズ形式で話した。児童は元気よくクイズに参加したり、熱心にメモを取ったりしていたほか、約850年前に作られたとされる阿曽沼城の堀跡へ実際に入り、町の歴史や文化財について理解を深めた。

 同八幡宮を訪れるのが2回目だという杉山蒼甫(すぎやまそうすけ)君(9)は「堀跡が深くてびっくりした。町の知らないこともたくさん知れた」と声を弾ませた。

 同総代会の上岡博(かみおかひろし)代表(77)は「地域の文化財を大切にしようという気持ちが子どもたちに芽生えてくれたら」と目を細めた。

阿曽沼城跡の堀跡を見学する子どもたち

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