秋の深まりぶらり 南砺で「あんぽ柿」づくり

乾燥のため、竹ざおにつるされた柿=南砺市大塚

 南砺市特産の干し柿「あんぽ柿」の生産が始まった。同市大塚、農業山田恭一さん(66)の作業場では18日、皮をむいた柿がずらりと糸でつるされ、秋の深まりを伝える光景が広がった。

 女性6人が原料となる三社柿のへたをつるしやすく加工し、機械で皮をむいてから、糸で竹ざおにつるし、乾燥機に入れた。1週間ほど乾燥させた後、袋詰めする。

 あんぽ柿は通常の干し柿よりも乾燥期間が短く、ゼリーのような食感を味わえる。今月下旬に富山県内の店頭に並ぶ。

 富山干柿出荷組合連合会によると、夏の高温の影響で例年より小ぶりだが、品質に問題はなく、必要量も確保できるとみている。

 あんぽ柿は前年比112%の120万個、通常の干し柿は前年並みの250万個の販売量を見込んでいる。

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