中部縦貫自動車道大野油坂道路のうち、10月28日に開通する勝原インターチェンジ(IC)―九頭竜IC間の報道向け内覧会が19日、現地であった。大野油坂道路としては3月の大野IC―勝原IC間に次ぐ開通で、永平寺大野道路を含む福井県内区間では初の避難用トンネルを設けた。長野県松本市までの中部縦貫自動車道のうち、福井北ICから岐阜県境に至る県内区間(延長62.3キロ)の7割超が供用されることになる。
開通するのは、大野市西勝原と同市貝皿を結ぶ延長9.5キロ。制限速度は60キロで上下線合わせた道路幅は12~13メートル。2014年度に着工した。通行は28日午後5時から可能となる。
内覧会は国土交通省福井河川国道事務所が開き、県内道路トンネルで最長となる4988メートルの荒島第2トンネルや九頭竜川橋などについて説明した。
荒島第2トンネルは、18年の掘削開始から4年を要し昨年10月に貫通。トンネル内部の事故や火災が発生した場合に備え、緊急車両が通る避難用トンネル(延長5050メートル、道路幅4.7メートル)を本線と並行し設けた。約750メートル間隔で同トンネルにつながる連絡坑が6カ所(人道7カ所)ある。今後、電気設備の試験運用などを行い、開通に備える。
大野油坂道路(延長35キロ)のうち、残る九頭竜IC―油坂出入り口(同15.5キロ)は26年春の開通を予定している。同事務所の斎藤哲也事業対策官は「ようやくここまで来た。(残り区間も)安全第一を心掛けたい」と話した。
福井北ICから大野ICまでを結ぶ永平寺大野道路(同26.4キロ)は17年7月に開通している。