第76回秋季東北地区高校野球大会は第4日の19日、秋田県のこまちスタジアムとグリーンスタジアムよこてで準々決勝4試合を行った。県勢は、本県第1代表の鶴岡東が青森山田(青森第1)に1-5で敗れた。第2代表の日大山形は八戸学院光星(青森第2)に1-8の七回コールド負けを喫した。
鶴東は初回に3番日下心の適時打で先制したが、その裏に4長短打を浴びて3点を奪われ、逆転を許した。三回と五回にもタイムリーを許して1点ずつ失い、敗れた。日大は初回に守備の乱れを突かれて失点すると、二回にも5長短打で3点を追加され、主導権を握られた。
第5日の21日は準決勝が青森山田-一関学院(岩手第1)、八戸学院光星-学法石川(福島第3)のカードで行われる。
【県勢振り返って】プレーの質に課題
県勢は準々決勝で第1代表の鶴岡東と第2代表の日大山形が敗れ、4強進出を逃した。初戦で敗退した第3代表の羽黒を含め、東北の実力校と競り合う実力を見せた一方、序盤の守備のミスでリズムをつかめなかったケースがあり、プレーの質という点で課題を残した。
鶴東は初戦で弘前学院聖愛(青森第3)に競り勝ったが、続く青森山田(同1)には打線が封じられた。守備面では序盤の失策でピンチを招き、失点を重ねた。投手陣は十分に通用しただけに、ロースコアの戦いを制するすべを突き詰めてほしい。
日大は初戦で聖光学院(福島第1)を破ったが、八戸学院光星(青森第2)戦は守備の乱れが絡み、力負けした。要所で犯すミスの重大性を十分に体感したはずで、この経験を来春につなげてほしい。
羽黒は初戦敗退ながら青森山田に延長十三回まで戦う粘りを見せた。終盤に逸機する場面が相次いだため、判断力のさらなる向上が求められる。
来春の選抜大会から東北の出場枠が1増の3になるだけに、県勢が4強に残れなかったのは残念だった。今大会は試合の立ち上がりの重要性を改めて突きつけられた。冬場の練習を通じて堅実さと自信を身に付け、全国で戦えるチームを目指してほしい。