「望ましくない」盛山文科相が見解 滋賀の市長「フリースクール認めがくぜん」発言に対し

【資料写真】盛山文科相

 フリースクールに関する滋賀県東近江市長の発言を巡り、盛山正仁文部科学相は20日午前の記者会見で「望ましい発言とは考えていない」と述べた。「われわれとしては、全てのお子さんに学びの機会を享受していただけるように努力をしていく。お子さんがすくすく育ち、学べる環境を、国や地方、教育関係者が整えていくことではないか」とも語った。

 東近江市の小椋正清市長は今月17日、増加傾向が続く児童生徒の不登校対策について、県内市町の首長会議とその後の取材で「不登校になる大半の責任は親にある」「文部科学省がフリースクールの存在を認めたことにがくぜんとしている。国家の根幹を崩しかねない」などと発言した。その後、「フリースクールの支援に至るまでの議論が尽くされているのかを滋賀県や国に問題提起したかった」と釈明したが、発言の撤回には応じていない。

 これに対し、県内のフリースクール関係者からは失望の声が相次ぎ、発言は不適切として撤回を求める動きが広がっている。19日には、当事者団体などが発言の撤回や関係者との対話を求める抗議文を市長宛てに提出していた。

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