上三川町坂上の町道で19日未明、レンタカーの乗用車の後部座席から女性の遺体が見つかった事件で、県警は20日、司法解剖の結果、女性の死因を頸部(けいぶ)圧迫による窒息死と発表した。17日以降に死亡したとみられる。女性の首には複数のあざがあった。擦りむいたような傷もあり、抵抗した際に付いた可能性もあるという。また女性の身元は千葉県柏市の高校生(15)とみられることが20日、捜査関係者への取材で分かった。県警は殺人の可能性も視野に入れ、慎重に捜査している。
死体遺棄容疑で逮捕されたのは、乗用車を運転していた埼玉県熊谷市、無職の男(28)。逮捕容疑は、19日午前3時15分ごろ、同町坂上の町道で、住所、氏名など不詳の女性の遺体を乗用車内に放置し、遺棄した疑い。
捜査関係者によると、レンタカーの車内には、氏名が書かれた保険証があった。被害者とみられる女性は17日まで在籍する高校に登校。一方、18日からは欠席していたという。
男は遺体発見の数日前に、県内の店舗でレンタカーを借りていたことも判明した。その後、東京都内や埼玉県など関東地方を行き来していたという。レンタカーを借りた時点では、被害女性とは一緒ではなかったとみられる。
県警は20日、押収したレンタカーを捜索。女性用の黒のローファーが見つかった。一方、車内から女性の携帯電話は見つかっていない。
事件は19日未明に発覚。巡回中のパトカーの後方を走行していた乗用車が突然停止したのを下野署員が不審に思い、引き返して職務質問し、遺体を発見した。
女性は白いブラウスと左胸にワンポイントの入った紺のVネックセーター、靴下、緑のチェック柄のスカートを着用していた。制服とみられる。県警はDNA型鑑定で女性の身元の特定を急いでいる。
一方、県警は20日、死体遺棄容疑で男を送検した。