「世界一の指導をまちづくりに」“侍ジャパン”栗山英樹前監督が“県内で一番小さい町”にやってきた! 町長の発案で実現=静岡・松崎町

WBC=ワールド・ベースボール・クラシック日本代表監督を務め、侍ジャパンを世界一に導いた栗山英樹さんが10月20日、静岡県松崎町で講演をしました。静岡県内で最も人口の少ない町で行われた講演のテーマは「組織づくりと地域づくり」です。

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<深澤準弥松崎町長>
「松崎町は静岡県で一番人口も財政規模も小さな町。しかし、あきらめることなく夢を追って、チャレンジすることでWBCで侍ジャパンを世界一に導いた栗山監督をこの小さな町に呼ぶことができた」

深澤準弥松崎町長の発案で実現した20日の講演。「世界一に導いた指導は、まちづくりにもつながるはず」と栗山さんに手紙を送ったそうです。

<栗山英樹さん>
「ここに来て、みなさんは(松崎町に)住んでいるので当たり前かもしれないですけど、とても素敵な町で、もう少し年を取ったら住みたいなあという感じ」

栗山さんは、名前と町名が同じという縁から北海道の栗山町に土地を購入。「栗の樹ファーム」と名付けた野球場や自宅も構えて、地元の人とともに生活しています。

松崎町の人口は、静岡県内の自治体では最少の約5,900人。栗山さんが住む栗山町よりも、さらに人口が半分ほどのこの町がどうすれば盛り上がるのか。講演のテーマは「出会いの人間学~組織づくりと地域づくり」です。

<栗山英樹さん>
「僕が松崎町のよさを説明してもしょうがないですね。中学生に何の話をしたらいいか聞いてみたい。誰か言える?ありがとう立ってくれて。僕が困っているのを見て立ってくれたんだよね。出会いの人間学って(講演タイトルに)書いてあるけど、野球の話でいいですか」

<中学生>
「いいです!」

栗山さんは、WBCで苦境に立たされた場面を引き合いに出しながら、まずは住民がプラス思考になることが大切と訴えました。

<栗山英樹さん>
「ゲンちゃん(源田壮亮選手)のあの骨折というのは、チーム最大のピンチだったですけど、それをどうやってプラスに変えられるか、というふうにものを考えるかの違いなんで。環境に左右されるのではなくて、環境を支配するのが人間なんで」

<松崎中学校の生徒>
「WBCですごい活躍をした方がこんな所まで来てくれて、自分も野球をやっているので、WBCで活躍できるような選手になって、松崎町がもっと有名になるよう頑張りたい」

<講演を聞いた住民>
「こういった小さかったり、高齢化が進んだ町でも、みんなが1つのことに向かって、気持ちが一緒になっていけば、いろんなことが動いていけるのかなというヒントをいただけたと思います」

栗山さんは20日午後には、県立韮山高校の創立150周年記念式典に招かれ、ここでも観客席の生徒たちに聞きたいことを尋ねて回りました。

<栗山英樹さん>
「大谷翔平選手すごい?」
<高校生>
「かっこいいです」
<栗山英樹さん>
「かっこいいよな。ぼくも一緒にずっとやってたけど、1日だけ大谷翔平になってみたいと思う」

栗山さんは高校生にもポジティブに夢を持つことの大切さを訴えました。

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