温暖化でマリモ痩せた? 北海道・阿寒湖

特別天然記念物である北海道釧路市・阿寒湖のマリモ(同市教育委員会提供)

 特別天然記念物である北海道釧路市・阿寒湖のマリモが地球温暖化の影響を受け、表層が薄くなった可能性があることが21日までに、神戸大などの研究で分かった。MRI解析でマリモの成長、分解と水温の関係を試算し、過去35年ほどで表層の厚さが約1センチ減って「痩せた」と導き出した。研究チームのメンバーは「寒い地域の希少種にも温暖化の影響が強く及んでいる」と指摘した。

 マリモは細い藻が球状に集まったもので、大きくなると中心に空洞を形成し、表層の厚みは4~5センチとなる。阿寒湖は世界で唯一、直径20センチ以上の巨大マリモが群生するが、近年は温暖化で水温が上昇。悪影響が懸念されてきた。

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