フランスが推す「美食を楽しめる旅先」に福井県 グルメガイド「ラ・リスト」で特別賞

ラ・リスト特別賞のトロフィーを手に笑顔を見せる中村保博福井県副知事(左)と開発社長=10月19日夜、東京都港区のフランス大使公邸

 世界中のトップレストランを紹介するフランスのグルメガイド「ラ・リスト」2024年版で、福井県が北陸新幹線延伸を機に美食を楽しめる旅先として新たに注目されるとして、特別賞「ガストロノミーの新たな目的地賞」に選ばれた。東京都港区のフランス大使公邸で10月19日夜、授賞式があり「来年春に待望の新幹線が開通する海と大地の恵み豊かな県」と紹介された。

 ラ・リストは、元駐日フランス大使のフィリップ・フォール氏が2015年に創設。ミシュランガイドなど各国のグルメガイドやネット情報を独自に分析し、世界の飲食店千店のランキングなどを発表している。

 特別賞は各年に注目されるレストランなどが対象で、24年は「レストランの新たな提案賞」「サステナブル・環境賞」などに福井県を含め計15の店舗や企業を選出。県内からは「地域社会振興賞」として、開花亭(福井市)も選ばれた。

 授賞式には、世界ランキング入りした店舗や特別賞店舗のシェフらが集結。フィリップ・セトン駐日大使は「『ラ・リスト』は客観的な基準に基づいており、名前が掲載されるのは特別なこと」と意義を強調した。福井県からは中村保博副知事と開花亭の開発毅社長が出席。フォール元大使らからトロフィーを受け取った。

⇒ミシュラン三つ星の料亭「菊乃井」で修業…福井県に料理店オープン

 式後、中村副知事は「訪日客を含め、福井の観光に大きな追い風。新幹線開業に大いに弾みが付く。県民の総力を挙げ受け入れ態勢を整える」と決意。開発社長は17年版で割烹「開花亭sou―an」がランキング入りしたことに続く栄誉。「食で地域を活性化できると信じた取り組みが報われた。開花亭が新幹線で注目される福井観光の受け皿になれば」と喜んだ。

 特別賞は「ラ・リスト」のウェブサイトで世界に向け紹介される。

© 株式会社福井新聞社