V長崎 1-1で甲府とドロー 耐えて6位死守

【甲府-V長崎】前半36分、PKで先制点を奪って喜ぶV長崎の中村(中央)ら=甲府市、JITリサイクルインクスタジアム

 明治安田J2第39節第1日(20日・JITリサイクルインクスタジアム=1試合)V・ファーレン長崎は甲府と1-1で引き分けた。通算16勝11分け12敗の勝ち点59で、順位は前節と変わらず6位。甲府は勝ち点1差で7位。
 V長崎は前半36分、マテウスのパスに走り込んだ米田が倒されてPKを獲得。これを中村が決めて1-0で折り返した。後半に入ると甲府に主導権を握られ、12分にペナルティーエリア内のハンドでPKを献上して同点に追いつかれた。後半ロスタイム、ロングボールに抜け出したフアンマが右サイドから横パスを入れ、中央の松澤がフリーでシュートを放ったが、ゴールを割れなかった。
 第39節第2日、最終日は21、22日、各地で10試合を行う。第40節は28、29日、各地で11試合を実施。V長崎は28日午後2時から諫早市のトランスコスモススタジアム長崎で徳島と対戦する。

◎耐えて6位死守 カリーレ監督「互いに意地見せた」

 J1昇格プレーオフ進出(3~6位)のボーダーライン上でせめぎ合うV・ファーレン長崎と甲府の激突は、PK1本ずつを決めて痛み分けに終わった。後半押し込まれる時間帯が続いたV長崎は耐えて6位を死守。カリーレ監督は「互いに意地を見せたいい試合。残り試合を考えてもたたえないといけない勝ち点1」と選手をねぎらった。
 前半はV長崎が優位に試合を進めた。両サイドバックが高い位置で起点となり攻めた。前半5分には右サイドの増山がクロスを上げ、左サイドの米田が中央で合わせてゴールを脅かす。その後もサイドチェンジを繰り返して甲府を揺さぶった。
 実ったのは前半36分。左サイドで縦パスに反応した米田のスピードが上回り、ペナルティーエリアで倒されてPKを獲得。今月10日に第1子が誕生したばかりの中村が左隅に蹴り込んで、ゆりかごダンスで祝った。
 1点リードして迎えた後半は流れが一変した。甲府の選手交代や立ち位置変更に対応が遅れた。さらに攻撃の中心だった中村が8分に負傷交代。その4分後に追いつかれ、その後は相手の勢いに防戦となった。後半だけで9本のシュートを打ち込まれ、GK波多野を中心にしのぎ続けた。
 残り3試合。自動昇格となる2位以内は現実的に厳しいが、すべて勝てば他チームの結果にかかわらずプレーオフには進める。指揮官は「きょうみたいな気持ちで試合で入らないといけない。次の徳島戦は勝ち点3を取る」とすぐに気持ちを切り替えた。

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