サー・ボビーに白星捧げたユナイテッドが今季初のリーグ連勝! 最下位ブレイズに苦戦もダロト初弾で競り勝つ【プレミアリーグ】

[写真:Getty Images]

プレミアリーグ第9節、シェフィールド・ユナイテッドvsマンチェスター・ユナイテッドが21日にブラモール・レーンで行われ、アウェイのユナイテッドが1-2で勝利した。

前節のブレントフォード戦を途中出場マクトミネイの劇的な後半アディショナルタイムの2ゴールによって試合を引っくり返し、公式戦連敗をストップした10位のユナイテッド。チャンピオンズリーグ(CL)のコペンハーゲン戦を挟み、次節にマンチェスター・ダービーを控えるなか、最下位のブレイズ相手に連勝を狙った。

テン・ハグ監督は前節から先発2人を変更。負傷のカゼミロとマウントに代えてマクトミネイ、アントニーを起用した。

試合前にクラブとイングランド代表のレジェンドであるサー・ボビー・チャールトン氏の訃報が伝えられ、難しい精神状態での戦いとなったユナイテッド。試合の立ち上がりはそういった影響もあってか、アグレッシブなホームチームの攻勢に晒される。

今季初勝利を目指すブレイズは、2トップのマクバーニーの強さとアーチャーの機動力を活かしたシンプルな攻めに加え、守備では[4-4-2]のコンパクトなブロックでうまくスピードダウンさせながらペースを握る。24分にはアーチャーの鋭いミドルシュートでゴールを脅かすが、ここはGKオナナの好守に遭う。

一方、代表戦明け初戦特有の重さやリズムの悪さが目立つユナイテッドは、ボールを持つもののなかなか攻撃のテンポが上がらず、決定機はおろかフィニッシュまで持ち込めない。

前半半ばまでは完全にホームチームの流れだったが、先にゴールをこじ開けたのはアウェイチーム。28分、右サイドから入れたクロスの流れで波状攻撃を仕掛けたユナイテッドは、ボックス左でブルーノ・フェルナンデスの速いパスを胸でコントロールしたマクトミネイがピッチに叩きつける右足のボレーシュートを放つと、これがゴール右隅に決まった。

マクトミネイの2試合連続ゴールで先手を奪ったユナイテッドだったが、先制から数分後にはそのマクトミネイが失点に絡んでしまう。マカティーの右からのクロスに対してブロックを試みたスコットランド代表MFの左腕にボールが当たり、ブレイズにPKが与えられる。これをキッカーのマクバーニーが右隅へ蹴り込み、34分の同点ゴールとした。

1-1のイーブンに戻った試合はここからややオープンな展開に。ユナイテッドがB・フェルナンデスの枠を掠める直接FK、ゴール前でこぼれ球に反応したホイルンドが決定機を作れば、ブレイズもカウンターからボックス内に抜け出したアーチャーがGKオナナにファインセーブを強いるなど、互いに勝ち越しゴールに迫った。

結局、1-1で折り返した試合は後半も拮抗。前半同様に良い入りを見せたブレイズは52分、直前に投入されたブリュースターが強烈なシュートを枠に飛ばすが、ここはGKオナナの好守に阻まれる。

一方、時間の経過と共に攻勢を強めるユナイテッドは55分と58分にホイルンド、ラッシュフォードに続けて決定機が訪れるが、いずれの場面も最後の精度を欠く。

最下位相手に勝ち点逸は許されない赤い悪魔は60分過ぎに3枚替えを敢行。ホイルンド、マクトミネイ、アントニーを下げてマルシャル、ガルナチョ、エリクセンを投入。前線の配置に変化を加えた。すると、67分にはセットプレーの二次攻撃からアムラバトが強烈なミドルシュートでゴールに迫るが、これは惜しくも右ポストを叩く。

前半同様にシュートが枠に嫌われるなど難しい展開が続くユナイテッドだが、エリクセンやガルナチョの投入で攻撃が活性化されたことで、何とかゴールをこじ開ける。

77分、左サイドで押し込んだ流れからリンデロフがペナルティアーク付近のダロトへ丁寧なマイナスのパスを送る。ここでダロトが思い切って右足を振ると、コース自体は甘かったものの、ゴール前の密集がブラインドとなったか、反応が遅れたGKフォダリンガムの手をはじいたシュートがゴール右隅に決まった。

良い時間帯に勝ち越したユナイテッドは、エバンスの負傷というアクシデントに見舞われたものの、前がかる相手の攻撃を受け止めながら冷静に時計を進めていく。その流れでガルナチョに幾度か試合を決めるチャンスが訪れるが、決定力を欠いて決め切れない。

それでも、全体的に精度を欠くブレイズの反撃を最後まで危なげなく凌ぎ切り、敵地で1-2の勝利。内容面では課題を残すも、今季初のリーグ連勝を達成したユナイテッドはサー・ボビーに白星を捧げると共に次節のマンチェスター・ダービーに弾みを付けた。

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